2012年11月

平成24年11月27日(火)
第488号「バラエティ・アート・フェスタ報告」

先週の金曜日から日曜日まで、「バラエティ・アート・フェスタさが2012」が開催された。
正式名称は「全国障害者芸術・文化祭さが大会」だが、佐賀県は「バラエティ・アート・フェスタ」と命名した。障碍者の作品展以外にも、もっと広い視点での障碍者の活動を紹介したり、障碍のある人もない人もともに楽しめるイベントを取り入れて、一般の人たちが障碍者に対する関心と理解を高める場にしたい、という思いからだった。

大会のオープニングイベントにAKB48、HKT48を呼んだのも、そういうことからだった。
障碍のある人600人と一般の人1,200人で埋まった会場に、AKBのメンバーが登場して「ヘビーローテーション」を歌い始めると一気に会場のテンションが上がり始めた。とはいえ、前方や中央のメインの席は車いす利用者をはじめとする障碍者。一般席のようにペンライトを振りかざして、というのとは雰囲気が違う。でも、1曲、1曲、進んでいくにつれて、だんだん身体を動かしたり、頭を振ったりとノッてくる様子が見て取れた。
終わった後、会場内におられたある親御さんからこのようなコメントをいただいた。「こういうイベントに子供と一緒に来れるなんて思っていませんでした。」
また、AKBのマネージャーとも話をした。その方は舞台の袖で見ておられたそうだが、「拍手をしようとしても手と手がうまく合わない人たちもおられて、その方たちが何とかリズムを取ろうとしておられる姿や、最初硬かった表情がだんだんほぐれていくのを見てとることができ、本当にいい勉強になりました」と言われた。
彼女たちにはライブの後、アール・ブリュット展に足を運んでもらった。もちろん、こういう分野のアートは初めてだったと思うがアルタイ(クッキーなどを入れる袋をくくるためのカラーの針金)で作った戦士たちのフィギュアなどを見て、彼女たちらしく驚きを表していた。「マジ!」「超ヤバッ」
アール・ブリュット展には三日間で1,400人もの方に来ていただき、しかも、とても多くのアンケートを書いていただいた。「こんなにアンケートを書いていただけた開催地はありません。」と毎年お手伝いされているNPOの人もとても喜んでおられた。
今回のアール・ブリュット展には佐賀県在住の方の作品も初めて展示された。人材は発掘すればたくさんいる、と感じた。

パラリンピックで日本団体女子チームが金メダルを取ったゴールボールの体験にも行ってみた。目隠しをして音だけでボールを止めるのは本当に難しい。健常者がにわかに目隠しをしてやろうとしても、ほとんどボールを逃してしまう。視覚障害者である金メダルアスリート達は易々とやってのけていた。

二日目の金沢翔子さん・泰子さんの書道パフォーマンスや講演も600人近い人に来ていただいたし、最終日に至るまで本当に充実した内容のプログラムに、目標の倍以上の延べ21,000人もの人に来ていただいた。

フィナーレで、僕はこう宣言した。
「フィナーレは終わりでありません。いい大会でしたね、ではいけないのです。今回の大会を通じて得たたくさんの気づきを形にしていきます。
『BELIEVE』の曲にこうありました。『いま未来の扉をあけるとき I believe in future』
私たちは明日を、未来を信じることができるように、よりよい社会の実現に向けて 歩み続けることを宣言して、第12回全国障害者芸術・文化祭さが大会/バラエティ・アート・フェスタさが2012 を閉会します。」

ほかに例をみない形での大会になったが、たくさんの人のおかげで成功することができた。
また、身内のことにはなるが、県職員も本当によくやってくれたと思う。たくさんの人から「職員ががんばっているよ」と言っていただいた。職員も大変だったとは思うが、大成功に終わったいま、満足感を感じていると思う。どこの県でもやっていたことを、佐賀県の規模に合わせてこぢんまりとやっていたのでは、きっとこの達成感は得られなかったと思う。
職員もまたこの大会で成長できたと信じている。

この催しの担当部長がレセプションでこう言っていた。「この大会の名称は『バラエティ・アート・フェスタさが2012』と数字が入っています。これは来年もやりたい、という思いからです。来年もまた何かやりたい、と思っています。」

もう、すでに来年に向けてコトが動き始めている。


ふるかわ 拝

平成24年11月20日(火)
第487号「東京駅復原と佐賀」

先日、東京駅に行ってきた。

たくさんの人が写真を撮っていて完全に東京・新名所。しかも中高年多し!
修学旅行の高校生を発見したので「東京駅どう?」と尋ねたら、建物のことでなく「原宿とか渋谷とかだと若い人ばっかりなので東京って若い人が多い街なのかと思ったら、ここに来ると年配の人が多くてびっくりでした」というコメントが返ってきた。
高校生の感想って何だかいつも新鮮だ。

僕が東京駅に関心を寄せている理由は前にも書いたような理由による。
要するに東京駅の設計者辰野金吾は唐津藩の出身で、この東京駅が完成したときの首相(記念式典で挨拶を述べた)は大隈重信(佐賀藩出身)と、東京駅と佐賀県は縁が深いということなのだ。
平成21年6月16日(火)第311号「東京駅に辰野金吾の顕彰を」

この東京駅が復原され、完成。僕の関心事は、この東京駅の設計者の辰野金吾のことがどこかにきちんと書いてあるかどうか、ということだった。
結果からいえば、あった。

東京駅丸の内中央口の改札を通り、右手の旧駅舎の赤レンガの壁沿いに進んでいくと、その途中左手に、お土産店や飲食店が集まった商業施設エキュート東京がある。ちょうどその反対側、旧駅舎と接するところに、鉄道高架橋を支える4本の柱があり、それぞれの柱に東京駅の変遷を紹介する銘板が埋め込まれている。
この銘板は、順に「明治の頃(鉄道網の広がりと日本の近代化)」「大正の頃(近代国家の形成・東京駅開業)」「昭和の時代(戦前、戦中そして復興へ)」「東京駅誕生から百年」となっており、「大正の頃」の銘板に、東京駅の設計者として、辰野金吾が紹介されている。

それがこれだ。(写真はクリックで大きくなります)

まあ、十分とは言えないが、いずれにしてもきちんと辰野金吾の功績が記録されたことは喜ばしいと言える。だって、それまでの東京駅には全くそういう顕彰の痕跡もなかったのだから。ちなみに東京駅の丸の内側のビル街(主に三菱)を当時設計したのはやはり唐津出身の曽禰達蔵という建築家。唐津の両巨頭が東京駅周辺を設計している。この曽禰達蔵のことも、いつかどこかに残してほしいと思う。


東京駅といえば、東京ステーションホテルも生まれ変わっていた。
僕は何回か旧い東京ステーションホテルに泊まったことがある。
廊下が広く、ゆったりとしていたのが印象的だったのと、部屋によっては風呂がなく、3階(だったと思う)にあった宿泊者専用の大浴場に入ったという記憶がある。(八重洲口地下1階にあった東京温泉とは違うもの。)
カメリアというバーとオークというバーの二つがあって、どちらかは(どちらもかな?)日曜・祝日が休みだったと思う。ホームに行き来する列車を見ながら酒が飲めるという乙なスポットだった。

それらも含めてホテル全体がびっくりするくらいモダンなものに変わっていた。

新しくなるのはいいことなのだが、パレスホテルにしてもキャピトルホテル東急にしても最近できたホテルは雰囲気がどうも似てしまっているような気がする。
どこかよそよそしいのだ。

建物もスタッフもそれに馴染むためにはしばらく時間がかかるのかもしれない。

ふるかわ 拝

平成24年11月13日(火)
第486号「ライトファンタジー点灯式のフラッシュモブ」

佐賀県がいちばん輝く一週間が終わった。
佐賀インターナショナルバルーンフェスタと唐津くんちで彩られた日々のことだ。

この季節には、佐賀駅前から県庁に向かう中央大通りがライトアップされる。
そのサガ・ライトファンタジーの点灯式が、バルーンフェスタの前夜祭をかねて10月30日の夜に行われた。そこで、これまで見たことのない光景が現出した。

型どおりに点灯式が進行し、カウントダウンとともに一斉にイルミネーションが点いた瞬間、音楽がスタートし、それに合わせて一人の女性が通りに飛び出して踊り始める。

音楽に合わせて踊る人の数がだんだん増えてくる。
最初はダンスの衣装を着ている人だけだったのが、ふつうの服や高校の制服、作業着の人たちも引き込まれるように踊りの輪に加わっていく。

最後は、ランドセルの小学生も入り、100人位の集団が中央大通りで踊っている、という光景になっていくのだ。
そして終わったと思ったら、ちりぢりに散って行き、何もなかったように通りはもとの姿に。

その様子がこれだ。
Flash Mob - Saga Light Fantasy2012
(5分位なので、最後まで見ていただくとうれしい。)

これはフラッシュモブと呼ばれる手法で、実は、今回、佐賀を拠点に活躍する劇団と佐
賀市が協力して実現したもの。なかなかかっこいい。

僕は今回のこれで初めてフラッシュモブというものを知ったが、とても新鮮だった。
こういうことを地域で活動している劇団と自治体とが組んでやった、というところがいいと思う。

フラッシュモブを教えてくれた人の言によると、このフラッシュモブ、有名なものとしてはロンドンのリバプールストリート駅でのものなどがあるという。
The T-Mobile Dance
これはT-Mobileという会社の広告になっているのだが、実際にリバプールストリート駅で踊り、周りの人たちが引き込まれていく様子もなかなか。

ベルギーのアントワープ駅でのドレミの歌も素敵だ。
Sound of Music | Central Station Antwerp (Belgium)

ともあれ、こういう新しいパフォーマンスが佐賀で実現できたのはとてもうれしいことだと思う。

いつかどこかで、こういうのに遭遇してみたい。


ふるかわ 拝

平成24年11月6日(火)
第485号「外人がよく言うこと」

先日、佐賀県に住んでいる英語ネイティブの友人に面白い動画を教えてもらった。題して「Sh*t Gaijin Say / 外人がよく言うこと 」。2分ちょっとの短いものだが、いかにも言いそうなことがちりばめられている。外国人版の「あるあるネタ」と言ってもいい。

例えば最初の画像。背の高い外国人がJRらしき駅の構内を腰をかがめながら通り抜けるシーンでひとこと。
「背が高くなったような気がするよ」。

本国の母親と電話で「お母さん、僕はスシばっかり食べてるわけではないよ」と話すというのもある。確かにこういうのはありそうだ。

発見もある。マクドナルドのハンバーガーを食べながら「ハンバーガーの味がチガウ」。
また、「コークの味もチガウ」とも。
さらにひとこと、「ポテトの味も」。
これらは本当に違うらしい。

商品名がちょっとおかしいというのもあった。例えば「ポカリスエット」。確かにスウェットは汗という意味。英語圏の人にとって、およそ「汗」という言葉の入った飲み物なんて信じられない、ということなのだろう。

「スーパードライ」という商品名も非常に不思議な語感らしい。友人の話だと、もともとビールに「ドライ」と言う言葉は合わないし、それに加えて「スーパー」という言葉が、口語で「すごい!」という意味で、あまり上品な言葉ではないらしい。だからスーパードライというと「超ドライ!」みたいな語感なのかもしれない。

この動画、自然なスピードと内容の会話なのでそのまま聞き取るのは難しいかもしれないが、雰囲気だけでも楽しんでほしい。 これを見ていると、自分たちでは感じない日本文化の特徴というものが見えてくるように思う。

http://youtu.be/pRAXEZMCMtg


ふるかわ 拝