2012年7月

平成24年7月31日(火)
第471号「全国知事会議イン香川 うどん県の悩み」

先週、香川県で全国知事会議が開かれた。

香川県といえば、最近では「うどん県」ブーム。香川県出身の俳優要潤(かなめ じゅん)が「香川県は名前をうどん県と改名します」(要潤は「うどん県副知事」という設定)と宣言する動画が話題を呼んだ。昨年、2011年10月11日にこの動画が公表され、その後、12月には要潤「副知事」が「うどん県と書いてあっても年賀状が届くように」と日本郵政に要請。このあたりの展開も見事だった。
なぜ、こういうことを考えたのだろうか、と思って要潤のインタビューを読んでいたら、びっくりするような答えがあった。「香川県って知名度が低いんですよ。だからなんとか知名度を高めたいと思って。」
えっ?本当かな。香川県出身の友人に聞いてみた。
「たしかに出身を聞かれたときに『四国』という答え方をすることがあったりしたね、前は。香川県と言っても、『松山のあるところですか』とか言われたりしたし。そもそも、県の名前と県庁所在地の名前が違うところってのはハンディがあるんだよ。愛媛と松山というのもそうだし、金沢と石川もそう。どちらかのイメージが強くなりすぎるし。」
僕からしたら、香川県の知名度が低いというのはにわかに信じがたいのだが、その地域にはその地域なりの課題があるようだった。そういえば、昔、国家公務員をしてたとき、香川県から電話がかかってくるときに「四国の香川県でございます」という人がいたなと思いだした。それってふつうだったのかな。

このうどん県ブームについて、当の浜田香川県知事におたずねしてみた。「うどん県ということで、たいへんな評判ですが、うどん県ブームで逆に困っていることって何かあるんですか?」
浜田知事の答えはストレートだった。「悩みですか。ありますね。うどん県で知名度が上がったのはいいんですがね。香川県民って、ほんとによくうどんを食べるんですよ。その結果、糖尿病が多くて。糖尿病日本一なんです。」
たしかに、小麦粉だし、うどんにおにぎりを食べても炭水化物どうし。さらには天ぷらを載せても、おでんを食べても、栄養的に偏りがあるのは否めない。
浜田知事は続けられた。
「香川県は野菜の摂取量が全国一少ないんです。ここが問題なんですよね。」
もともと香川県は「讃岐三白」と言って、小麦粉、和三盆、塩、と名産があるわけだが、たしかに炭水化物、糖、それに塩とみんな摂りすぎると健康的に問題になるものばかり。いいものがたくさんあるのも困ったものなのだった。

糖尿病の多さでは、実は佐賀県も褒められたものではない。比率からいえば全国で15位。
糖尿病は、糖尿病性腎症などの深刻な合併症になったりすることもあり、国際的な大問題にもなっていて国際糖尿病連合(IDF)が発足したりしているのだ。
佐賀県も香川県と糖尿病対策推進連合を組む必要があるかもしれない。


ふるかわ拝

平成24年7月27日(金)
臨時増刊号「緊急予告!SAGAパーフェクトシアター東京公演」

佐賀県にはSAGAパーフェクトシアターという中高年劇団がある。この劇団がこんど東京公演をすることになった。演目は「12人のハラカイタおばっちゃん達」。
これを見てピンと来た人も多いだろう。そのとおり、原作は、レジナルド・ローズの「十二人の怒れる男」。オリジナルはテレビドラマだったが、ヘンリー・フォンダ主演の映画で観た人も多いだろう。今回の芝居はその佐賀弁バージョン。昨年、佐賀県内で上演したところ、一部からは「映画を超えている!」との評価も出たほど大受けした作品だ。今回の作品は50歳以上の女性だけで演じている。佐賀の劇団が東京公演するのははじめてとあって、佐賀県としても応援をしているところだ。

先日、僕が東京に行った折には、「ハラカイタ」の言葉が通じる九州各県の東京事務所を回って、協力とご支援をお願いしてきた。「佐賀の劇団なのに、なぜ応援せんばとや」みたいな声が出ることも予想して、事前に、この劇団とそれぞれの県のご縁について調べてもらっておいた。
たとえば、福岡県であれば「陪審員長役の青木さんは、姪が(福岡市)薬院で看護師をしています」とか、長崎県であれば「第4号陪審員役の福田さんは、妹が高校・大学時代、長崎に住んでいたため、よく長崎に行ってました。吉宗の茶碗蒸しや江山楼のちゃんぽんが大好き」など。熊本県のように「第7号陪審員役の小原さんは、荒尾市のグリーンランドで結婚式を挙げました」という苦しいのもあるが、まあ、しゃれということで。
九州各県の東京事務所は本当に温かくて、話も聴いてくれ、事務所によっては拍手までいただいたところまであった。九州ってやっぱりいいなぁという気がする。

(当日の様子はこんな感じでした。)


(鹿児島県の東京事務所を訪問し、宣伝をする古川 康知事の動画)

※スタジオ風のたね様youtubeサイトで、他の九州各県事務所訪問の動画を見ることができます。 

ということで、ですね。
来月8月10日金曜日の19時からと11日土曜日の13時から、18時からの3回公演。場所は渋谷区代々木の全労済ホール「スペースゼロ」。 前売3,000円。当日3,500円。
詳しくはここを↓ごらんください。
SAGAパーフェクトシアター初東京公演『12人のハラカイタおばっちゃん達』

東京や東京近辺にお住まいの人たち、ぜひとも会場にお越しあれ。ほんなごておもしろかて思うけん。


ふるかわ 拝

平成24年7月24日(火)
第470号「とある課題テストより」

佐賀県内のある高校の課題テストで出た問題。科目は英語だ。

You have 4 horses at your farm.Each of them runs at a different speed.
The fastest horse takes 2 minutes to go to the market from the farm.
Another takes 4 minutes, and another takes 7 minutes, and the slowest horse takes 9minutes .
Now, you need to move all the horses from the farm to the market. You can take two horses at once and you have to come back from the market
on either horse's back. You have to go at the speed of the slower horse of the two.
Now,how many minutes at least do you need to move all the 4horses to the  market?

日本語ではこうなる。

4頭の馬を農場に持っている人がいる。それぞれの馬は速さが違っている。市場まで行くのにもっとも速い馬だと2分。その次は4分、そして7分、いちばん遅い馬は9分かかる。
すべての馬を農場から市場に連れていくことになった。一度に2頭の馬を市場に連れていくことができる(速さは2頭のうちの遅いほうの馬のスピード)が、帰りは1頭の馬に乗って農場に戻ることになる。以上の条件で、4頭すべての馬を市場に連れていくためには少なくとも何分かかるか?

しばし、お考えあれ。

さて、模範解答を。

いちばん速い馬は2分で行くことができるわけだから、この馬をできるだけ使ったほうがいい。
だから、最初は、2分の馬と4分の馬で市場に行く。(4分)
帰りは2分の馬で。(+2分=6分)
次に2分の馬と7分の馬で市場に行く。(+7分=13分)
帰りは2分の馬で。(+2分=15分)
最後に2分の馬と9分の馬で市場に行く。(+9分=24分)
これで4頭すべて市場に到着。ということで、答えは24分。

もちろん、これで正解だ。

ところがこの問題が出たその高校では、もっと早いやり方があるのではないか、と生徒から疑問が呈されたという。

その生徒の考え方はこうだ。

最初は、2分の馬と4分の馬で市場に行く。(4分)
帰りは2分の馬で。(+2分=6分)
次に7分の馬と9分の馬で市場に行く。(+9分=15分)
帰りがミソで、すでに市場に到着している4分の馬を使う。(+4分=19分)
そして最後。2分の馬と4分の馬で市場へ。(+4分=23分)
これだと模範解答に比べて1分短い。

僕もそこは気づかなかった。

ただ、英語をよく見ると、2頭連れていって、帰りは「on either horse's back(どちらかの馬の背)」に乗って帰る、とされているようにも見える。
だとすると、やはり模範解答が正解ということになるのかもしれない。
でも、ちょっとおもしろかったでしょ。

「何分かかるか」という設問に対し、23分と答えを書いた生徒は何点もらえたのだろう。

この答えを考えた生徒が教室で黒板を使ってその考え方を一所懸命に説明したところ、先生は「あぁ、ほんとやん!!」。
結局24分でも23分でもマル、ということになったという。

なかなかやるじゃないか。
こういう教育をしてくれているのか、と思うといま学校で英語を学んでいる高校生たちがうらやましくなる。


ふるかわ 拝

平成24年7月17日(火)
第469号「ソウルフード」

今回はソウルフードがテーマ。といっても韓国・ソウルの食べ物のことではない。魂のほうのソウル。つまり、魂のごはん、というか、生まれ故郷のなつかしい味、というかそういう意味。

先日、東京に出張したとき、浅草にある「美登里」という店に寄った。ここは都内で唯一「佐賀ラーメン」を出している店。
基本的には夜しか営業していないのでなかなか行きにくいが、夜に、ラーメンとちゃんぽんと皿うどんを出している。
店主はもちろん佐賀の人だが、佐賀でこの手の店をしていたわけではない。麺、醤油、米、海苔は佐賀からの取り寄せだが、あとは自分で工夫しながら作っているという。 美登里の皿うどんを食べてみた。「この味は佐賀市内のある店の皿うどんの味に似てますね」と言ったらうれしそうに店主が答えてくれた。「そうですか?そういわれるとうれしいです。そのイメージで作ってるんです。」
僕は「イメージ?」と聞き返した。
「そうなんです。僕はその店の皿うどんを食べたことないんです。でも佐賀県出身のお客さんや佐賀の友人から『こんな味でこんな具が入ってて』って言われて、それを聞きながら作ってみて、それで『いや、違う、もっとこうだ』って言っていただいて、最近は『これでいい』って言ってもらえるようになってるんです。だから、いきなり食べてもらって、『あの店の味に似てる』って言われるのは僕としてはうれしいんですよね。」
まだ、若く、この店を始めたばかりの店主の元気と素直さに脱帽した。僕は日頃は佐賀にいるのでわざわざ東京で食べなくてもいいわけだが、それでも食べに行って、その甲斐があると思った。

時間がなくてあわてて食べたせいで 1点だけ店主に聞き損ねた。浅草だから樋口一葉の「たけくらべ」に出てくる「美登利」にちなんで「美登里」にしたのか。


ところで、こないだ長崎ちゃんぽんのことを書いたが、韓国では特定の即席めんが「長崎ちゃんぽん」として商標登録申請され、それが長崎県議会で問題になったという。とはいえ、ちゃんぽんは長崎の専売特許ではない。
佐賀にも長崎とは違うちゃんぽんがある。
僕は、佐賀県を代表する麺類は、ラーメンよりもうどんよりも「ちゃんぽん」だと思う。たとえばいわゆる大衆食堂に行ったら、店の外の看板にいくつかご自慢のメニューが書いてあることがあるが、ラーメンよりもちゃんぽんと書いてあることのほうが多いように思う。もちろん、長崎ちゃんぽんと佐賀ちゃんぽんは違いがある。
長崎のちゃんぽんが海鮮を入れるのに対して、佐賀ちゃんぽんは海鮮を入れないのが王道。野菜のちゃんぽん。そしてその野菜が「やまんごて」(山のように)乗った状態で出てくる。これこそが佐賀ちゃんぽんだと言えると思う。
それだけボリュームをつけても値段はそんなに高くならない。野菜のほかに肉は入れるが、その場合の肉は豚肉が王道。そして、テーブルにはソース(ウスター)。ソースをちゃんぽんの具にかけながら食べ進めていく、というのが佐賀ちゃんぽんの3要素ではないか。富士山のような山盛りの野菜をソースをかけながら食べ進めていくと、なんかかき氷を食べているような感じにさえなる。

惜しくも閉店したが、佐賀駅北、佐賀商業グラウンドそばにあった「状元楼」はその正しい佐賀ちゃんぽんを伝えている店だった。
とはいえ、佐賀県内の食堂の多くでは、「海鮮なしの野菜だけ」「やまんごて」「テーブルにソース」の3要素を守りながら佐賀ちゃんぽんを出し続けている。

これまた惜しくも閉店になったが、県庁近くにあった「志げる食堂」。ここはかつては朝から晩までやっていて、朝、昼、晩と3食ここで食べていたという県庁職員も少なからずいたという県庁ご用達の店。ここのちゃんぽんもそういう要素を満たしていたと思う。その「志げる食堂」も看板にはまず「ちゃんぽん」と書いてあった。



ここにはちゃんぽんとは違うが「スープ(玉子入り)」というメニューがあって、これはうまかった。どんなメニューだったかって? へへへ。食べてみてほしかったな。

僕の知るかぎり、その「スープ(玉子入り)」はたとえば佐賀市嘉瀬町にある某食堂でいまでも食べることができる。もちろん、正しい佐賀ちゃんぽんも出されている。

こういうものが本当のローカルフードで、ソウルフードだと思うがなあ。


ふるかわ 拝

平成24年7月10日(火)
第468号「もうすぐヒッグス粒子に会える。」

ついにヒッグス粒子(とみられる粒子)発見!このコラムを長い間読んでいただいている方は、僕が基礎科学、とくに素粒子物理学のファンだということは、もうご存じだと思う。小惑星探査機「はやぶさ」のときもずいぶん入れ込んでいたし、このヒッグス粒子についても今回の発表を心待ちにしていた。それだけに7月4日のセルンにおけるプレスリリースは歴史的なものを感じた。

たとえば、今年(平成24年)1月4日の仕事始め式における僕の挨拶。こんなことを話している。
「直接、くらしや経済とは関係ありませんが、全国的に見れば、今年「はやぶさ2」がいよいよ本格的にスタートをいたします。
 また、私自身の関心も含めて申し上げれば、今年は、スイスのジュネーブにあるセルンという国際研究機関で発見に向けての努力が続けられているヒッグス粒子の発見の年になるのではないかと思っております。これは、宇宙の創成期に、初めて質量が生まれたとき、いわば重さが生まれたとき、そのきっかけとなった存在でありまして、いよいよ、これもあと一歩で発見というところまできているのではないかと思っております。この世界をめぐっては、昨年は光より速いニュートリノがあったのではないかということも話題になりましたけれども、こうした、直接くらしや経済と関係ない事柄であっても、人類にとって意味のあるこうした取り組みに、我々としても関心を持ち続けていきたいと思いますし、こうした基礎科学に対する理解と関心が深まっていくことが、最終的には佐賀県と福岡県、そして日本政府一緒になって検討を進めております世界の最先端の研究施設、国際リニアコライダーの立地にもつながっていくのではないかと期待をしているところでございます。」

ヒッグス粒子発見の年になる、という予想が当たったというのは関係者的には驚きではないと思うが、今年がどんな一年になるのか、と聞かれて、こう答えた知事はまずいないのではないか、とひそかに思っている。


ということで、7月4日のセルンでのプレスリリースを受けて、「ヒッグス粒子をめぐる最新研究成果を受けて」というタイトルで知事コメントを出した。

このコメントについて、翌朝(5日付け)の佐賀新聞は次のように報じている。
古川知事は「脊振山地が、ヒッグス粒子の性質を詳細に調査し宇宙の起源に迫るとされるILCの候補地の一つになっている。今回の公表でILCに対する関心が高まることを期待している」とコメントした。

この記事だと僕が淡々とコメントしているようだが、実際に発表したコメント全文は以下のとおり。僕のちょっと上ずった感じが出ていて、新聞記事とはかなり違うと思うのだが。

「ついにヒッグス粒子とみられる粒子が発見されたという研究成果が発表されました。私は、今年の佐賀県庁の仕事始め式で、「今年はヒッグス粒子が見つかるかどうかの大きな年になる」と申し上げましたが、その言葉が現実のものになろうとしています。
私自身、数年前にセルン(CERN・欧州原子核研究機構)に行き、世界中の科学者が集まり、ヒッグス粒子を探す研究が進められている様子を見てきました。そして、その中における日本人科学者の頼もしい活躍ぶりや、測定器アトラス(Atlas)を、日本の企業が主要な部分を担当して作っている現場も見てきました。それだけに今回の発表を心から嬉しく思います。
私は、はやぶさの帰還が多くの県民、国民に勇気と希望をもたらしたことにみられるように、直接、世の中の役に立つかどうか、だけでなく、真理を探究する、ということが持つ力というものが存在すると信じています。このような考え方の下、佐賀県は、いま、こうした基礎科学の面白さや奥深さを多くの県民に感じていただくための事業を進めています。
また、福岡県と佐賀県にまたがる脊振地域がヒッグス粒子の性質を詳細に調査し宇宙の起源に迫るとされる国際リニアコライダー(ILC)の候補地の一つになっています。私は、今回のヒッグス粒子に関する成果の公表がこの事業に関しての多くの方の関心を高めることにつながることを期待するとともに、佐賀県としても候補地にふさわしい「科学に対するリテラシーの向上」に取り組んでいきたいと思います。
最後の詰めの研究が残されているようですが、もうすぐヒッグス粒子に会える。私はそれを心待ちにしています。

※ ヒッグス粒子
ヒッグス粒子とは、空間を満たしていて様々な粒子に質量を与えていると考えられている粒子です。物質の質量の起源であるとも言えます。1964年に理論的にその存在が予言されて以来、様々な実験グループがその存在を追い求めてきましたが、素粒子の世界を記述する理論(標準模型)の中でこれまで唯一未発見の粒子です。 」

ねっ。ちょっと違うでしょ。


ともあれ、みなさんもこの機会にぜひともこの世界に興味を持っていただくとうれしい。

この世界のことに関しては、数か月に1度、講演会をしてきている。それに加えて、今回急きょ7月16日(月曜日・祝日)に武雄市文化会館で「ヒッグス粒子!?発見 特別講演会」を開催することにした。講師は、九州大学理学研究院 川越清以先生と 高エネルギー加速器研究機構 大森恒彦先生。
これは、たまたま国際リニアコライダーの研究者による勉強会「ILC夏の合宿2012」が7月14日から17日まで武雄市で開催されているので、その関係者にご協力いただき、一般の方を対象とした講演会を企画したものだ。非常にホットな話題を直接の関係者に聞ける、またとないチャンスだと思う。
ぜひ出かけてみてはいかがだろう。会場はクールスポットになっていることでもあるし。


ふるかわ 拝

平成24年7月3日(火)
第467号「節電の夏 スタート」」

昨日(7月2日)から節電のキャンペーンがスタートした。去年も節電要請は行われていたが、去年のいまごろの時点では、佐賀県は発電県でもあったし、まだまだ余裕もあったこともあって、本格的な節電、とまではいってなかったのだが、今年はどうしてもやらざるを得ない状況となり、政府からおととし(平成22年)に比べて10%以上節電するようにという要請が来た。

おととしと比べるのは、おととしが相当暑かったから。暑くなるとどうしても電力の消費量が増えるが、今年がかりにおととし並みの猛暑になったとして、その予想される電力よりも10%以上節約してください、ということが今回お願いされているということだ。計画停電についても、ずいぶん聞かれることが多い。「計画停電だから、いつ停電させるか計画的に決めているのではないか」と聞いてきた人もおられたが、そういう意味の計画停電ではない。どうしても、電力が足りなくなりそうになったときに、あらかじめ決めてあるルールにしたがって停電させることを言う。
計画停電については、心配されている向きもあると思う。自分の家がどこの計画停電エリアなのか知りたい人は、検針票をみていただきたい。また、九州電力のコールセンターに聞いてもらってもいい。計画停電コールセンター 0120-187-333 平日9時から20時までだ。

さて、節電。どのように節電をするのか。たとえば、佐賀県庁では、以下のことを実施することにしている。
1 県庁新行政棟エレベーターホールの6基のエレベータのうち、使えるのは3基だけ。
職員は移動する階の数が4以下であれば、階段を使うことになった。

2 昼休みの時間が13時から14時までに。
電力を使うピークの時間帯は、13時過ぎから16時くらいまでのことが多い。特に、企業などで昼休みが終わって仕事を再開する13時過ぎに急に電力使用量が上がる。それを避けるために、お昼休みの時間を変えた。図書館や佐賀コロニーのようなお客様、入居者対応のところはこれまでのまま。また、学校もこれまでのままとなる。

3 電灯(明かり)の数を40%減に。 
県庁で使っている電灯を40%減らす。

4 各フロアで動かしていい来客対応用・職員用の冷蔵庫の数を二つに。
使っていい冷蔵庫の数を、県庁本館・新行政棟それぞれ各階で二つずつと、制限。こんなことでもばかにならないくらいの効果はある。

ということで事業所としての県庁の取り組みの主なものは以上のとおりだが、これがきちんと実行できれば一昨年比10%以上の節電が達成できる見込みだ。

こうやっていろいろ決めてもエライ人たちは別でしょ、と思われるかもしれないが、そうではない。知事室でもほかの部屋とまったく同じ対応。しかも、知事室は暑い。セキュリティ上のこともあって、開放的にできない分、秘書課より暑いくらいだが今年買った羽根のない扇風機を使いながら日々過ごしている。秘書課にあるお湯を沸かすポットも冷蔵庫も動いていない。

一方、県民の皆様には、別のカタチで楽しみながら節電をしていただこうという取組をスタートさせた。

・夏の節電ありがとうギフト 
 これは去年同月に比べて3%以上節電したご家庭にプレゼントを(毎月300名様)、という企画。九州電力の検針票を送ってもらうだけの簡単なチャレンジだ。

・クールスポットにでかけよう
図書館、美術館やショッピングセンター、映画館、キャンプ場、ベストアメニティスタジアムなどにでかけようというキャンペーン。家に閉じこもってエアコンを使うのではなく、野外に、あるいはすでにエアコンの効いている冷えた場所(クールスポット)に行こうというものだ。

といろいろ書いてきたが、大事なのは無理しないこと。無理をせず、半ば楽しみながらの節電の夏にしたい。


ふるかわ 拝