2013年9月

平成25年9月24日(火)
第531「『移動』を住民の手に」

3期目も半ばになって、最近政府関係の審議会の委員を頼まれるようになった。
一つが地方分権改革有識者会議の議員で、もう一つが交通政策審議会の臨時委員だ。
前者は僕のホームグラウンドのようなものなので違和感はなかったのだが、後者の交通政策審議会は、いわばアウェーの状態の分野。ただ、僕としても是非理解してほしい事柄があって、その中の地域公共交通部会のメンバーになることを承諾した。
高齢者や障碍者の生活の拠点が施設や病院から地域に移っていきつつあるなか、いわゆる地方においてはそれらの人たちを含めて住民が移動をすることが大変難しくなっているということ。行政による許認可を得ている事業者ばかりでなく、それ以外の移動手段を提供している団体のことも視野に入れて、住民にとって便利な移動を実現することができるようにしてほしい、ということだ。

今、県内のあちこちで、NPO法人などが自家用車を使って地域の人たちを病院や役場に送迎するというサービス(福祉有償運送といいます。)を会員方式で行っている。これは、タクシーやバスなど、いわばプロによる移動とは違う、新しいサービスだ。
現在は、このサービスを行うNPO法人などの登録を、国の機関である運輸支局で行っている。このサービスのお客様である会員を増やしたいとか、車の台数を増やしたいとかいうときは、関係する市町村が主宰する協議会で議論をして了解を得なければならないことになっている。
ただ、こうしたサービスが大きくなれば、その分影響が出てくるであろうと思われるタクシーやバスの業界からは、会員や台数の増加に対して否定的な意見が出されていて、なかなか増えていってないというのが現状だ(でも現実は、佐賀県内のタクシーの運送収入実績は約62億円、福祉有償運送の運送収入実績は約3300万円。わずか0.5%なのだが。)。

また、そもそも登録を担当している運輸支局に「交通事業者に影響が出ないように」という姿勢があることも、利用者目線の取組みが難しい原因なのではないか。というのも、登録とは直接関係ないが、デマンド交通などを導入する際の会議で運輸支局の担当者がこんな発言をしているのだ。「コミュニティバスの運行経路が既存のバス路線と重複しないように。」「デマンド交通を導入すると路線バスやタクシーがなくなってしまうので、慎重にしてほしい。」

今、地域交通に関する国と地方の役割を見直そう、という議論が行われている。

僕の問題意識は、移動の方法を多様化させる必要があるということだ。よく災害で自助、共助、公助という言葉があるが、移動についても、同じように分けられると思う。その分類でいけば、これまで
・自助=徒歩や自転車
・公助=バス、タクシー、鉄道 
が中心だったが、これに加えて、最近では、
・共助=家族や友人による送迎、福祉有償運送など
が出てきているし、これを充実させていくことが必要ではないかと考えているということだ。

いわゆる地方ではバスや鉄道を使おうにも、路線や本数が少なくて使いにくい。だからといって、いつもいつもタクシーを使うには高すぎる。
そこが問題なのだ。許認可を得て事業を行っている「公助」の充実だけでは地方における移動の問題点を解決することはできない。人口密度は低く、自家用車の普及率は高いとなれば、どうしても採算が取れにくくなる。これはこれで問題なので、地方においてバスや鉄道がどうやったら成り立っていくのかは別途考える必要があるが。
ともあれ、こうした「共助」のサービスに対するニーズが増えてくると思う。
実際に、もっとこうしたサービスを充実して欲しいという声は多くある。

それなのに、現実の協議会の場では、こうしたサービスの充実についての声はあまり顧みられず、サービスの充実によって影響を受ける側からの反対の声にかき消されがちだ。
また、現在福祉有償運送の対象になり得る人には制限がある。
要介護認定を受けている人、障害者手帳を持っている人など、だ。
ところが、元気だけども収入が低い人は対象になっていない。公共交通機関が発達していない地域に住む人たちはどのようにして移動したらいいのだろうか。
こうしたことについて、これまで答えが出されてこなかった。
また、病院や役場に行くのが中心となるため、なかなか遊びにまでは使えない、といった現実もある。
地域で暮らす人だって気軽に遊びに行けるようにしたいではないか。

「有償」でやるから規制がかかる。「では」ということで、あるNPO法人はほぼ無償で移動事業を行っている。(もちろん赤字なのだが、ほかの介護保険関係の事業の黒字でそれを補てんしているようだ。)
無償で移動サービスをやると、たとえば、図書館に行きたい、競馬場に行きたい、そういうニーズが出てくる、というのだ。
こうした「積極的な利用」とでもいうべき利用を認めていくことで、地域での暮らしを豊かにしていくことができる、と僕は思うが、現状はそういう考え方で協議会が運営されていない。

僕は、これは、交通について自治体に権限と責任がないからだ、と思っている。
福祉有償運送の登録事務は、地方分権改革有識者会議での議論で、国から希望する地方自治体へ権限移譲されることになった。とはいっても、バスやタクシーに対する許認可をはじめ、地域の交通政策における自治体の権限と責任は依然としてはっきりしない。
法律上の位置づけをしっかりして、自治体にこうした住民の移動手段の確保について責任を持たせていただければ、住民にとってプラスになるサービスの提供が可能になる。
そういう考え方で、地域公共交通部会での議論に臨んでいる。

繰り返しになるが、施設とか病院ではなくて地域とか自宅で暮らすということが世の中の流れになっているのに、「実際に暮らすときの移動の方法をどうしたらいいのか」ということについては全く検討が遅れているということだ。
「タクシーがあるじゃないか。」
そのとおり。でも、こういうことがあるのをご存知だろうか。

ある日、福岡市内で友達と一緒に食事をした。その友達は車いすの使い手だ。店を出るとき、彼からこう頼まれた。
「古川さん、悪いけど外に出てタクシーをひろってくれない?」
「いいけど何で?」
「俺、車いすだから、止まってくれないことがあるんだよ。」
「なんで止まってくれないの?」
「障碍者は障害者割引がきくでしょ。それ運転手の水揚げ減なんだよ。ほかの人を乗せれば、例えば千円のところだったら千円もらえるのに、障碍者を乗せたら1割減になるから嫌だと思う人が結構いるんだ。さらには車いすを載せるとなると、その手伝いもしなくちゃいけない。トランクあけて載せないといけないし、乗り降りの手伝いをしないといけない。手間もかかるし収入も少ない障碍者を進んで乗せようという運転手はなかなかいないんだ。」

わかった、と僕は店の外に出てタクシーを止め、そのうえで彼が後ろから車いすで現れた。そのタクシーの名誉のために言っておくが、運転手さんはまことに気持ちよく、彼を助手席に乗せる手伝いをし、車いすを後部のトランクに置いてくれた。
こういう人ばかりだといいのに、と思った。

残念なことに、彼が指摘をするようなことが現状としてあるようだ。もちろん僕らが目指す世界は、どんな人が手を挙げてもきちんと止まって気持ちよく乗せてくれる人ばっかりになることではあるけれども、こういう現実がある以上、たとえば車いすの使い手が安心して使える移動手段も確保していかなくちゃいけないと思う。

はじめての交通政策審議会。僕も含め、多くの委員の方たちが意見を述べられ、とても参考になった。
そのときの様子はこちらにアップされている。
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s303_koukyoukoutu01.html

これから「地域公共交通活性化・再生法」の改正に向けて議論が本格化してくことになる。
地域の声を法律改正に反映させていきたい。


ふるかわ 拝

平成25年9月17日(火)
第530「恋するフォーチュンクッキー ご覧になりましたか?」

AKBの32ndシングル「恋するフォーチュンクッキー」。これを佐賀県庁の職員たちが踊った動画がいま大変なことになっている。

まだご覧になっていないという方は、まずご覧あれ。3分ちょっとなので。

http://www.youtube.com/watch?v=Bi4Ikk835Bs

先週の月曜日9月9日の15時に公開されて以来、8日間で再生回数81万回を超えている。動画の再生回数というのは一人が同じPCや携帯から何回観ても1回としかカウントされないので、実際に再生された回数というのはこの数倍だろう。僕も含め、何度も観た、という人も多いようだし。

自治体関連でもこれまで再生回数の多いものはいくつかあった。ただ、それらはタレントを使ってかなり時間をかけて制作したものであるのに比べて、この「恋チュン佐賀県庁Ver.」は、県庁職員で短期間で作り上げたもので、しかもローコスト。
最近は、どこに行っても「踊り、観ましたよ」と言われることが多い。子どもから声をかけられたり。「どこのところをおどるのがむずかしかったですか」みたいなことだ。
これまでやった佐賀県の、というかどの自治体のキャンペーンよりも強い反応があっているのではないだろうか。

この動画の正式タイトルは、
「恋するフォーチュンクッキー 佐賀県庁Ver.」/ AKB48[公式]

これを見てもわかるように、AKBサイドの理解を得て、AKB[公式]という位置づけにしてもらったことが大きかった。
だって、この動画、AKB48の公式サイトにアップされているのだから。

スタートは、僕がたまたま見た「フォーチュンクッキー」の動画だった。サマンサタバサという若い女性向けのバッグ、ジュエリーなどのブランドのスタッフたちがこの曲を楽しげに踊っている。企業の広告になっているのと同時にそこで働く人たちへの応援歌にもなっている。それが8月18日のことだった。

「これを佐賀県庁でできないだろうか」

さっそく、こうしたことに詳しい職員Aに相談してみた。
「通常のAKBの曲に比べてテンポがゆるめで、何といっても振り付けがシンプル。熱狂的なファンだけでなく、国民あまねく楽しんでもらえるアイドルにかじを切ろうとしている曲だろうと思います。」
うーん、そこまで読むのか。

そこから先は僕の出番はなく、職員たちが動き出してあっという間にイメージがふくれあがった。
当初は佐賀県庁バージョンではなく、たとえば有田焼の絵付けをする職人や海苔を種付けをする漁民など県民のみなさんにも参加してもらおう、という案もあったのだが、スケジュールの都合であきらめた。
AKBのシングルはだいたい3か月に1枚は出ている。このフォーチュンクッキーは8月21日発売だが、発売前から相当広がりを見せるのがAKBのシングルの特徴なので、鮮度が勝負だ(実際、「佐賀県庁Ver.」公開の翌日には「ひかりTV STAFF Ver.」が公開された)。9月も中旬になれば議会も始まり、動画どころではない。実質3週間ない中でどこまでできるか、ということで「スピードが命」、「AKB[公式]になることが絶対条件」という前提でプロジェクトがスタートしたのだった。

担当職員はたちまちのうちに動画のイメージを作り上げ、AKBサイドからの許可も得て、各所属に連絡したのが8月27日。ほぼすべての所属はすぐにOKで、準備に入ってくれた。ある所属だけ最初「えーっ」という反応だったそうだが、そこも結局はノリノリで踊ってくれた。
ポイントは、パート分けしたことだと思う。つまり、自分に割り当てられた30秒くらいのダンスを覚えればいい、ということになる。
昼休み、夕方とあちこちから練習の音が聞こえ、それぞれの所属の都合のつくときに収録が行われた(ちょうどこのとき台風が襲来し、消防防災課や危機管理・広報課の撮影は、急きょ延期されたりもした)。
出来上がった動画を見ていただければわかるが、所属によってずいぶんダンスも映像も出来不出来の差がある。それも仕方のないことで、そもそも映像は各所属の職員が自分で撮っているのだ。
悲惨なのは首都圏営業本部(ほかの県では東京事務所と呼んでいる組織です)。都道府県会館の許可を得て、屋上で遠く東京スカイツリーを背景にしながら踊ったにも関わらず、撮影時の機材の設定方法が違っていたとかで結局採用してもらえなかった。
それくらい手作りだったということだ。

家で練習する中で奥さんや娘さんから「指導」を受けたり「ダメだし」されたりした職員もいて「久々に家族で会話が弾みました」と報告を受けたりもしたし、「どこで撮るか」「どういうかっこうで踊るか」「何をアピールするか」など、各所属がそれぞれ考えて踊ってくれたのが予想をはるかに上回る出来となった理由だろうと思う。
また、県庁の掃除をしてくれている人たちや警備の人たち、県庁内のレストランで働く人たちに出てもらったりしているのも楽しさに花を添えてくれた。踊ってくれた警備員さんの一人は実はダンスの達人で、収録のあとジャズのステップを披露してくれたのだが、これがまた抜群のキレだった。

今回のこのフォーチュンクッキー。県庁がいかにダイバーシティに富むところで、それぞれの持ち場でみんなが自分たちの仕事に誇りを持ってやっているかを見てほしかった。それと合わせて佐賀県が進めている九州国際重粒子線がん治療センターや418(しあわせいっぱい)プロジェクト(婚活支援と少子化対策のプロジェクト)なども知ってほしかった。

もちろん、名護屋城博物館や九州陶磁文化館、吉野ヶ里公園など佐賀県の観光資源にも目を向けてもらって、とにかく佐賀県の情報発信になればと思ってやってみたが、本当にたくさんのコメントをいただいていて嬉しい。「佐賀県に行きたくなった」「佐賀県庁で働いてみたい」「佐賀県に帰りたくなった」など元気の出るものばかり。

HKTのさっしー(指原莉乃さん)のGoogle+でも彼女が

「佐賀バージョンの恋するフォーチュンクッキー、すごーい^ - ^ナイスダンス!

ほっこり^ - ^

嬉しいです!ありがとうございますー!」

とコメントしてくれている。

先日は、宝島社と組んだFACTORY SAGAによるコラボ商品の第一弾として、30代女子をメインターゲットにしたいちご酵母のかわいいラベルで日本酒「天吹」が発売され、これもまた話題に。

情報発信のチカラを実感しているところだ。


ふるかわ 拝

平成25年9月10日(火)
第529「2020年のその日までに」

2020年のオリンピックとパラリンピックの開催都市は東京に決まった。
心から喜びたい。
失われた20年間だの翳りゆく大国だの、ここ数年間あるいはもっと、日本に対する外部からの評価は、いや我々自身の日本に対する評価もそれほど高いものとは言えなくて、自信を失っていたと思う。
それが、何がきっかけになったのか分からないが(再度の政権交代だったのか)、「日本が頑張ろう」「一つになろう」という気運が出てきているような気がする。

今回の東京招致は、2020年までに日本の社会を21世紀にふさわしいものに作り上げていくことが決まった、ということだと思う。
ソフトハードの両面にわたるユニバーサルデザイン化を進めていくことや、世界の中で生きていくために必要な社会的基盤を作り上げていくことが求められる。
例えば、国民のほとんどが英語が使えるようになること、などだ。
僕は、開催都市の決まる9月8日日曜日午前3時に、佐賀県庁有志が企画した決定イベントに参加した。「スペイン」ワインを飲み、「トルコ」ライスを食べながら東京勝利を願うというイベントで、会場となった店内は70人近い人たちの熱気で溢れていた。アトランタパラリンピックなどに出場されたアスリートの柳川さんも来られていたし、佐賀在住のイギリス人などもおられてダイバーシティに富んだ空間となっていた。在アルゼンチンの佐賀県人会の方ともスカイプで話をすることができた。

午前5時20分過ぎ、「東京」というコールが告げられると会場は大騒ぎになり、そんな中、マスコミからのインタビューに僕はこれから二つのことをやって行きたいと宣言した。

1 2020年東京オリンピック・パラリンピックに佐賀県からメダリストを出すこと。
2 2020年の大会のときの合宿地になること。

また、このイベントの中締めを求められた僕は、「2020年東京オリンピック・パラリンピックからさらに20年後の2040年に、佐賀県内を会場(venue)とするオリンピック・パラリンピックを誘致したい」と言ってしまった。

酔ってもいたし、お祝いの勢いで発言したという部分もあるが、今見直しても目標としては悪くないのではないかと思う。

早速、スポーツのすそ野を広げること、トップのレベルを高めること、指導者の層を厚くすることなどをはじめ、オリンピックとパラリンピックのメダリスト誕生に向けて取り組みをスタートさせたい。

なんか元気が湧いてきた。

どのくらい元気か、この映像でご確認いただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=Bi4Ikk835Bs


ふるかわ 拝

平成25年9月3日(火)
第528「消費税引上げ その時政府は何をすべきか」

先週8月29日木曜日に総理官邸で「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」が開かれた。
要するに、消費税を引き上げることについて様々な人から意見を聞きたいということだ。
6日間にわたって60人から意見を聞くということで、僕もそのメンバーの一人に選ばれた。地方自治体からはほかに横浜市長と被災地代表として福島県相馬市の市長さんが出ておられたが、知事としては僕一人。どういう立場でものを言えばいいのか迷ったが、今回の消費税及び地方消費税の引き上げについては、日本の将来のためにどうしても必要と考えているので、そのことを申し上げることにした。
このコラムを読んでおられる方を含めて、税金が上がることについて積極的に喜ぶ人はいない。
しかしながら、今の日本の財政状況を考えれば、これから増えていく社会保障関係経費を賄っていくのにどうしても消費税に頼らざるを得ないということは否定できない、と思う。
会社に対する課税や高所得者に対する課税を強化するということも一つのアイデアではあるが、我が国だけがそういう課税を強化すれば会社や高所得者は海外に逃避してしまう。既に僕の友人たちも会社の拠点をシンガポールに移し始めたりしている。
日本は他の主要国に比べて法人に対する税率や高所得者に対する税率が高い。一方で、消費税率は他の国に比べて低いのだから。

ただ、そんなシンプルなことであれば、わざわざ大勢の人の意見を聞く必要は無い。
なぜ意見を聞くことにしているのかというと、平成9年以来となる消費税率の改定によって、せっかく回復しつつある景気がまた腰折れ状態になってしまうのではないか、ということを政府も恐れているからだ。「税率を上げたものの税収が下がった」では何の意味もないことになる。
税率を上げるとどうしてもある程度景気に悪い影響が出てくることは否めないだろうが、それがどれくらいになるのか、また景気対策として何かを行う必要があるのか、行うとすればどういう対策が求められるのか、そのようなことについて政府としては意見を聞きたいということではないかと思って、そこに力点を置いて申し上げることにした。

まず、佐賀県が8月に実施した企業訪問調査の結果を申し上げた。
そこでは、約6割の企業が「消費増税は経営に悪影響がある」という見解を示している。
一方で、7割以上が「賛成」又は「消費増税はやむを得ない」と述べているのだ。
もちろん県民から寄せられる声は「いまだに景気が厳しく、経営も家計も消費税率がアップすると大変だ」という声の方が多い。そのことも発言したうえで、こうした企業の意見をお伝えした。良い悪いは別にして、企業は覚悟と準備ができつつある、ということだと思う。

では、消費税率改定後の景気対策として、どんなことが必要だろうか。
食料品などの生活必需品については、改定前に多少の買いだめはあるにせよ、いつまでも買わないわけにはいかない。
やはり、影響が大きいのは、必ずしもやらなくてもいいこと、買わなくてもいいものだろう。
その典型的な例が旅行だ。先日、テレビの情報番組でも「消費税率がアップすれば一般的な家庭では10万円から15万円くらい影響が出てくる。その時いちばん節約されるのは家族旅行だ」という話をされていた。

そこで、観光振興策を提案した。
国内版としては、かつて民主党政権の時に行われた高速道路無料化の拡大バージョンだ。
あの時は、高速道路のうち一部の区間だけ無料化が行われた。一定の効果はあったものの、効果を感じることができなかった地域も多く、また鉄道や航空事業者から見れば高速道路だけの優遇策ということにかなりの抵抗もあった。
だから、今回は、高速道路の無料化だけでなく、鉄道や航空事業者が家族旅行などを促進するような商品を投入することへの支援も含めた旅行の促進策を講じたらいいのではないか、ということだ。
さらに、海外版として、二つ申し上げた。
中国からの観光客については、今なお厳しい状況にあるが、現在被災地(東北3県)と沖縄だけに限られているマルチビザを日本全国に広げることを検討しても良いのではないか。また、インドネシアについてはノービザ化を実行しても良いのではないか。
こうすることによって景気の下支えになる可能性が十分にある、と主張した。

当日提出した資料については、既に内閣府HPの
今後の経済財政動向等についての集中点検会合にアップしてあるので、参考までにご覧いただければ。


社会保障関係経費は、今回の消費税引上げだけでは賄えないし、今後も増えていく。また、地方の実情に応じて、障碍福祉や少子化対策等についても、充実させていく必要がある。

「ツケの先送りの政治に終止符を打つ」
今回の消費税率の改定は予定通り実施する。
そして、思わぬ景気の減速傾向が見られたら、必要な経済対策をタイムリーに実行して行く。

改めてこのことを強く求めていきたい。


ふるかわ拝