2014年10月

平成26年10月28日(火)
第587号「ハイチュウ イン メジャーリーグ それと 佐賀県 」

秋も深まり、日本のプロ野球では日本シリーズ対決、アメリカのメジャーリーグではワールドシリーズで盛り上がっている。

そのメジャーリーグで流行っているものがある。それはハイチュウ。
そう、あのガムでもない、キャラメルでもない、なんともいえない独特の味わいの森永製菓のお菓子。あれが大リーグの選手たちに広がっているのだ。つまり、ハイチュウをメジャーリーグの選手たちはベンチでむしゃむしゃ、打席でむしゃむしゃ食べているということだ。メジャーリーグの選手たちの口にするものといえば噛みタバコのイメージが強かったが、いまは変わりつつあるらしい。

ハイチュウの伝道師は田澤純一選手や田中将大選手だと言われている。言葉がそれほど堪能ではない両選手がメジャーの選手たちとのコミュニケーション手段としてハイチュウを使ったのが大きいらしい。

いまは台湾で製造されたハイチュウが米国に輸出されているそうだが、2015年の夏には森永製菓はノースカロライナ州に工場を作り、現地生産に乗り出す。いまや、それほどのものになっている、ということだ。


実は森永製菓と米国はとても深い縁がある。さらには佐賀県にもご縁がある。
以下はその物語。

この夏、佐賀県立博物館で森永太一郎展が開催されていた。
巡回展ではない。特別に佐賀県立博物館だけ、だ。
というのも、森永製菓の創業者森永太一郎は、佐賀県伊万里市の出身だからなのだ。

太一郎は伊万里で生まれ、育ち、伊万里焼の商家で働いた後、横浜に出て有田焼や九谷焼の卸会社に勤め、そのとき、販売に苦しんでいた九谷焼を売りさばくため、米国に渡航した。何とか売ることはできたものの路銀が底を尽き、帰国できずにそのまま米国に残留。苦労の末、お菓子に出会い、これを一生の仕事にすることを決意した。当時、人種差別の激しかった米国で苦節12年、ようやく西洋菓子の製法を身に付けて帰国し、1899年(明治32年)に現在の東京・虎の門(溜池付近)に2坪の町工場を作った。日清戦争と日露戦争の間の時代のことだった。
当時はお菓子といえば和菓子。味を知らない人たちに食べさせても「バタくさい」と相手にされず、売れない日々が2か月ほど続く。そんなある日、太一郎が訪ねた青柳商店という和菓子屋で、対応してくれたのは店主夫人の山口ワカ。彼女はかつて鍋島家のお屋敷で奉公していたことがあり、太一郎が佐賀の出身と聞いて、15円分のお菓子を注文してくれたのだった。当時の15円といえば現在の30万円位の価値があり、本格的な顧客第1号も佐賀ゆかりだった、ということだ。

このように草創期に大変な苦労をしたものの、森永ミルクキャラメルはじめ我が国初の西洋菓子を手掛けた会社として森永製菓は大成功を収めた。

そういうご縁でつながっている森永製菓と佐賀県が、佐賀県出身の辰野金吾が設計した東京駅で、新たなコラボを始めた。
エキナカのグランスタにある「Hi-CROWN 2 Tsubo Shop」(ハイクラウンふたつぼショップ)で、有田焼や佐賀県産食材を使ったチョコレートを販売していただくのだ。
東京駅100周年にちなんだ限定販売の特別なハイクラウンもあるし、東京駅がデザインされた有田焼の重箱に入った完全受注生産のチョコレートおせちも展示してある。
2坪の町工場から始めた創業者の志を忘れない森永製菓の心意気を感じさせる店名で、しかも、昨日から12月7日までの期間限定。ここでしか手に入らないお洒落な限定品がいっぱいなので、是非覗いてみられては。
森永ハイクラウンチョコレート発売50周年記念
『Hi(ハイ)-Crown(クラウン) 2(ふた) Tsubo(つぼ) Shop(ショップ)』
“おちょこ”で“チョコ”に合う佐賀の日本酒を楽しむ「おチョコBAR」も登場



ふるかわ拝

平成26年10月21日(火)
第586号「小渕、松島両大臣の辞任に見る公選法の難しさ 」

今回の両大臣の辞任劇を見ていて一人の政治家として感じるのは、改めて公職選挙法は難しいな、ということだ。

時々、笑い話のように言うことがある。
最初に知事選挙に立候補したとき、知事選挙の告示は3月下旬だが、それまで政策に関するものを何も配らないというわけにはいかないので、日本で最初にマニフェストを作って2月下旬に発表した。その中に「動く知事室を実現します」と書いていたところ、当時の選管から「事前運動ではないか」と指摘がされた。
僕が知事選挙に出るために様々なところに出かけて運動しているのは周知の事実ではあるのだが、「動く知事室」と書かれると「知事選挙に出るための事前運動しているということになってしまう」というのだ。
「動く佐賀県」なら、いいらしい。これだと「知事選挙に出るのか県議会議員選挙に出るのかはっきりしないから」というのが理由らしかった。
だから、告示前にいろんな集会をやるとき、関係者から言われたのは「私に投票してほしい」と言ってはダメだ、ということだった。「どうか皆様のお力を私に」ならいいが、「皆様方の清き一票を私に賜りますようお願い申し上げます」はダメだ、ということだ。

そういう、ほぼ、プロしか分からない公選法に違反しないためのいろんな工夫の延長上に、例えば今回のうちわ問題はある。
僕は知らなかったのだが、蓮舫議員が配ったような、円い紙に文字が書いてあってそこの中に穴があいているものは、うちわみたいに見えるが、違法ではない。それに対して、紙とは別にあおぐための柄がついている今回の松島代議士のようなものはダメ、というのが選挙の世界の常識らしいのだ。
蓮舫議員のケースでは選挙期間中の個人ビラとして認められるかどうか選管に確認したところ承認が得られたとのこと。松島代議士にしてみれば、何であれが良くてこれが悪いの、という気持ちだろう。ただ、確認しなかったのが悪い、と言われればその通りということになるがほとほとさようにこの手の話は境界線が技術的。

それに対して小渕代議士の件は、小難しい法律を引用するまでもなく、「有権者の買収に当たらないようにしなければならない」という、およそ政治に携わっている人間なら誰もが持っている常識の世界。
うちわも天童よしみショーも「利益供与に当たるかどうか」なのだが、「うちわの形をした討議資料を配布することが利益供与に当たるのか、という議論がある」のに対して、「天童よしみショーに本来よりも安く行ける、とするとそれは間違いなく利益供与に当たる」というところが違う、ということだ。

特産品である下仁田ネギの購入などは僕はいいと思うし、そういうところまで何かいちゃもんをつけようとするのはおかしいと思うが、この「買収に当たるか当たらないか=きちんと実費を徴収したかどうか」は、「報告書の記載が間違っていました」というのとはレベルが違う、大変な問題になってしまう。

小渕代議士は、記者会見を聞いていても、ある意味の清々しさを感じることができた。謝罪をきちんとできる方、なのだな、と思った。
今回の件について、いつか、きちんとしたかたちでお話ししていただけるものと信じている。


ふるかわ 拝

平成26年10月14日(火)
第585号「 「まち・ひと・しごと創生本部ヒアリング 〜お盆の傾きを直そう 篇〜」

10月9日、まち・ひと・しごと創生本部の基本政策検討チームヒアリングに行ってきて、地方創生について思うところを述べてきた。

まず、申し上げたのは、今の我が国は傾いたお盆のようなものだということだ。
「これまでも政府は様々な形で政策を、いわば水を流し込むような形で、どんどん地方に流し込んできました。しかし、肝心のお盆が傾いていれば、いくら水を流し込んでもお盆の中に等しく水が溜まるということにはなりません。
私たちが、今回の政策に期待したいのは、流し込む水の量を増やしてくれということではなく、お盆の傾きを直してくれということなのです。言わば国土の傾き、歪みをなくすことそのものが、今の政権の目指していることを実現する一番の早道だと私は考えています。」

つまりは、「この国土構造、というか社会構造の歪みを是正しないと地方再生は実現できない」ということをまず基本論として訴えたかった。
なぜかといえば、このヒアリングのこれまでの様子を見ていてちょっと気になったのが、いわば各地域の小さな成功を取り上げ、それを全国に広げていけばそれで地方は何とかなる、それでも何とかならないのは首長に責任がある、というような雰囲気を(僕は)感じたからだ。
敬老祝い金をやめて、その分を子育て支援に回している全国一の合計特殊出生率の町がある。それはそれで大変なご決断だったと思うし、合計特殊出生率も高いのは敬服するところだが、だからといってこの政策をマネすればそれでいいということにはならないと僕は考える。
ということで、まず「お盆の傾きを直そう」ということを申し上げたのだった。

古くは日本列島改造論から、田園都市構想、ふるさと創生、そして今回の「まち・ひと・しごと創生」に至るまで政府は時々、そして幾度となく地方に光を当てる政策を講じてきている。
幾度となく行われてきている、ということはすなわち政策目的が実現できていない、ということなのだろうが、政府の今回の政策の特徴は政策責任者の言葉によると三つある。
一つ目は、「縦割りを排す」。
二つ目は「ばらまきを排す」。
そして三つ目が「異次元の取組を行う」。
この連立方程式の解を見つけ出すことが政権側にも地方側にも求められている、ということだ。

僕が行った10分間のプレゼンテーションの内容と委員との間のやりとりについては、またあらためて書くことにしたいが、短い時間だったものの濃いやりとりをすることができた。


ふるかわ 拝

平成26年10月7日(火)
第584号「春秋航空日本の搭乗報告です きれいな機材 快適なアクセス」

プライベイトで東京方面に行くことがあったので、先日就航した佐賀−成田便を使ってみた。エアラインは春秋航空日本。日本は「にほん」と読む。略称はスプリングジャパン。
LCCというだけあって運賃は安く、特に僕が乗ろうとしたのは千円キャンペーン、つまり成田まで千円、成田から千円という超バーゲン価格が設定されていた時期。僕が申し込んだのが遅かったのでさすがに千円は売り切れていたが、3千円台のチケットを買うことができた。クレジットカード支払手数料や座席指定料を含めても、この価格。もちろん、正規の運賃は5700円〜ということでいつも千円というわけではないのだが、とにもかくにも1万円を切る価格で首都圏と佐賀とが結ばれる時代になったのは事実、ということだ。

(そうそう、スプリングジャパンの商品で毎月7の日は737円というキャンペーンがある。10月の7日は、おお、今日ではないですか!
そのお昼12時から10日のお昼12時までの間に予約をすると1番安いチケットは737円で買えるいうことなのだ。搭乗期間は10月14日から12月18日まで。
「Spring Japan 春秋航空日本」 サイト をチェック!)

佐賀空港に着き、LCCらしく自動チェックイン機でチェックインした。さあ、定刻で出発できるだろうか。LCCは時間が正確でなく、遅れることがよくある、と聞いていてちょっと心配だったが、その日は10分遅れで出発だった。まあまあというところではないか。(ちなみに帰りは定刻だった。)
スプリング航空の機材はB737-800。ぴかぴかの新造機。スタッフの人たちの気持ちよい接客に迎えられて、清潔感あふれる機内に入った。
僕は追加料金を払って前方席を確保していた。春秋航空の上海便が就航する前までは「LCCだと座席の間隔が狭いのでは」と不安だったりしたが、上海便で慣れているせいか座席のピッチはまったく気にならなかった。

機内の座席ポケットには去年宝島社と作った「Love!佐賀」という佐賀本が置いてある。しかも、飲み物や食べ物が全面的に佐賀色いっぱい。お茶は嬉野茶で100円でお代わり自由だし、地サイダーなど地元のドリンクもいろいろ。お菓子も丸ぼうろがあったりと、とにかく佐賀のものに溢れている。僕が特に気に入ったのは佐賀県鹿島市にある佐藤農場のみかんジュース。全国のみかんジュースの中でもすばらしい出来だと思っているここのジュースが置いてあるのにも感激した。一本300円ですが、ぜひお試しあれ。さらには京成スカイライナーのチケットも機内で買えば2200円と、ふつう買うより270円安くなるというのでそこで買った。(ただ、このチケットは乗る前に改札近くにあるチケットカウンターで乗車券に交換するというシステム。)

と、いろいろ興奮、感激しているうちに出発時間遅れどおり10分遅れで成田空港に着いた。
最近、ルールが変わって、着陸したらすぐに携帯が使えるようになったので、それで鉄道の時刻を再検索して乗れそうなものをピックアップした。成田空港ではLCC用の駐機場はターミナルビルまで距離のあるところなので、降機したところから鉄道駅まで10分くらいは見ておいたほうがいい、と聞いていたのでだいたい駅まで15分と見込んでバスでターミナルビルまで移動時間を測ったところ、13分。ほぼ予定通りだった。
久しぶりにスカイライナーに乗った。早くて快適で成田空港第2ビル駅から日暮里駅までノンストップで37分。以前は都心から成田空港まで1時間と思っていたのだが、北総鉄道北総線ができたおかげでびっくりするくらい早かった。さらに日暮里駅から東京駅までといっても11分だし。

帰りも楽だった。バニラエアーと同じ場所にカウンターがあって、そこでチェックインして、そのままLCC専用待合スペースへ。注意すべきは、LCC用の手荷物検査場の向こう側にはお土産を買う店はあるけどレストランはないこと。なので食事するなら手荷物検査場の手前でどうぞ。
帰りの機内は飲み物、食べ物は広島グッズが満載で(それでもお茶は嬉野茶!)とにもかくにも地域色が出たエアラインなのだった。

今回、冬ダイヤから1日2便が1便になったのが本当に残念だ。それというのもスプリングジャパン側は午前と午後の合計2便予定していたのだが、希望した午前の時間帯が9時台。その時間帯はANAが使っているのだ。佐賀空港は手荷物検査場の体制や搭乗待合室のスペースなどが同時に1便しか処理できないキャパシティで、どうしてもお断りせざるを得なかった。本当に残念。やはりこれだけ便数が増えてくると同時に2便処理できるくらいの体制にしておかないとな、ということだと思う。

このスプリングジャパンの機内で声をかけていただいた何人かの方は、就航以降、何回も乗っている、と言われていた。首都圏にいる孫に会いに行く回数が増えた、友達とTDRに行く回数が増えた、親が要介護なので佐賀に帰る回数が増えた、夫婦で移動することが増えた、などだ。もちろんレガシーキャリアであるANAの良さもいろいろあるのだが、レガシーとLCCの取りあいというよりは、むしろLCCの就航によって新しい顧客層を取り込みつつあるということを感じた。
証拠もある。ANAの羽田便の利用客数。1便増便したこともあるのだが、成田便が就航した8月は昨年の21.4%増、羽田便として月当たりの過去最高を記録した。また、同じ8月の羽田便(1日5便)と成田便(1日2便)をあわせた利用客数は、昨年8月の羽田便(1日4便)の利用客数を63.5%上回る51,682人となっている。

首都圏に御用のお方はどうか一度お試しあれ。

10月25日までなら1日2便。26日以降は1日1便なので。用がなくてもぜひどうぞ。
有明佐賀空港フライト情報時刻表・運航状況 東京(成田)


ふるかわ 拝