2014年6月
平成26年6月3日(火)
第566号「子育て同盟サミット in ながの で発見した『アナ雪』との共通点」

先週末、僕は松本にいた。そこで子育て支援に熱心な知事のアライアンス「子育て同盟」のサミットが行われたのだ。

今回のサミットはキーノートスピーチをしてくれた小林寿子(こばやしひさこ)さんという助産師の方のお話がすべてを方向づけた、と言ってもいいと思う。
このアラウンド40のこの女性は10人の子持ち。大阪で暮らし、助産師の仕事をしながら子どもたちを育てておられる。なのに「子育てが大変」ということなく、まったく逆に「子育てなんて楽やし楽しいことばっかりやん」というメッセージを発信しておられる。
彼女は「いまは子育て情報が溢れすぎてて、それにみんな振り回されている。いろいろ立派なことが書いてあっても、そんなことみんなはできない。となると自分が100点満点じゃない子育てをしている、と母親は自分を責めてしまい、苦しむことになる」と言う。「もっと気楽でいいって、安心してって」と彼女は育児の相談に来た人に言うのだという。
彼女のキラーワード。悩んでいる母親への言葉。
「自分、哺乳類やろ、大丈夫やて」(「自分」=あんた、という意味)
あんまり知識に振り回されず、思ったとおりにやったらいい。完璧な育児している人なんかいないんだから。

こういうメッセージが多くの母親たちを力づけている。

この講演を聞いたあとのパネルディスカッションには、小林さんと参加した10県の知事・副知事だけでなく、森まさこ少子化担当大臣にも参加していただいた。このような母親の悩みに対して小林さんのような方が話を聞いて受け止めてくれるような場がもっとあれば、という声が多く聞かれた。確かにそうだ。

僕はこういうことを述べた。
「少子化は慢性疾患。生活習慣病と同じように社会のありようから生じた病。だから、治すためには体質改善が必要。長時間労働、長時間通勤をはじめとする社会のありかたを改めていく必要がある。
だからといって対症療法に意味がないわけではない。待機児童解消、保育負担の軽減、子育て支援相談窓口機能の充実などもやっていく必要がある。長期短期双方の視点からの取り組みが必要。」

壇上に上がられた方はみなさん良い意見を述べられたが、その中でも宮崎県の河野知事の言葉を紹介したい。
「あんまり心配せずにもっとおおらかに子育てに取り組もう。そのままでいいんだよ、という小林さんのメッセージは『アナと雪の女王』のテーマソング『Let It Go』(ありのままで)と同じ内容。」

さらに、「完璧な育児なんて誰もやってないから」というお話も、この映画の中に出てくる『Fixer Upper』(愛さえあれば)という挿入歌で歌われているメッセージそのものなのだ。

歌詞の趣旨はこんな感じ。

誰も完璧じゃない 
それでいいのさ!
お互いに愛し合えばいい
誰もが完璧じゃない
当り前さ!
人は簡単に変われないけど
愛の力はそうパワフルさ
おびえていると道見失う
でも愛さえあれば

まさに「この映画には子育て支援につながるメッセージが込められている」と言ってもいいのではないか。


ふるかわ 拝