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平成18年3月28日(火)

第148号「プルサーマル計画に事前了解した理由」

 

 

環境先進県を目指している佐賀県が、なぜ原子力発電なんですか、なぜプルサーマルなんですか」そういう質問をよく受けます。「原子力発電は、環境とくらしの両面にプラスだからです。」と申し上げています。

CO2(二酸化炭素)の排出という意味でいえば、発電で地球環境に一番負荷を与えている、迷惑をかけているのは、石炭火力、その次は石油火力、そして天然ガス火力の順となっています。

それに対し、原子力発電は、発電をするプロセスで、CO2(二酸化炭素)をまったく出しません。

つまり、地球環境にとってプラスということです。

今、日本では京都議定書の発効で、2010年を目標として、1990年に比べて、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスを、6%削減するという国際公約を果たす義務を負っていますが、それを実現するためにも、原子力発電をきちんと進めていくということが必要だと私は考えています。

原子力発電が必要な理由は環境面だけではありません。経済面でも必要です。今石油の値段が非常に上がっていますけれども、電気料金は上がっていません。こうしたことに影響されない電気料金を実現していくためにも、原子力発電というものをひとつの軸としていかなければならないと考えています。

プルサーマルについては、確かに不安をお持ちの方、反対の方がいらっしゃいます。これは事実です。ただ、これから、我が国が今まで輸入ばかりに頼ってきたエネルギー源を、少しでも自分たちのものとして使えるようにするためには、私は必要だと思っています。

プルサーマルというのは簡単にいうと燃料を変えるということです。今、玄海原子力発電所で使っている燃料はウランです。これをウランとプルトニウムを混ぜたもの、MOX燃料と言われているものに、かえることなのです。

このプルサーマルの、なにが問題なのかというと、元々ウランを使うという前提で作っている発電所に、プルトニウムという別の物質を混ぜて運転してホントに大丈夫なんですか、と いうことなのです。

でも、実は、今ウランを燃やして発電している玄海原子力発電所では、ウランを燃やしているうちに、今でも一部がプルトニウムに変わります。そして、今も、そのプルトニウムが燃えています。ウランだけが燃えているということではなくて、今もウランとプルトニウムが混ざった状態で、燃えているんです。

ただ、できたプルトニウムを全部使い切るわけではありません。燃料を取り替えるときに、加工すればまだ使えるプルトニウムが残っています。このプルトニウムを、もう一度使うのか、そのまま捨ててしまうのか、というのが議論の分かれ目になっているということです。

私はもう一度使えるプルトニウムは、ある意味、国産エネルギーだと思っています。

その国産エネルギーを使わずにそのまま捨ててしまい、また新しいものを輸入していくのか、ということを思えば、私は、使えるものは使った方がいいと考えています。

「本当に大丈夫なんですか。」そういう声も耳にします。私たちも全く同じ疑問を最初に持ちました。そして、自分たちなりに材料を集め、研究を重ねました。その過程の中では、色んなご意見を伺いました。論点もいくつか出てきましたが、私たちとして、整理をし、その結果、安全性は確保されるという判断をいたしました。その判断の結果については、例えば、県のホームページを見ていただきたいと思います。様々な論点がありますが、これらにひとつひとつ答えています。その上で、大丈夫だという判断をしています。

先日は、国における原子力発電の最高責任者である二階俊博経済産業大臣に、佐賀県に来ていただきました。こういう大事な節目の時期に大臣が直接現地を訪れるということは今までに全く例のなかったことです。それを大臣は快く引き受けていただき、そのうえで、玄海町で「安全の確保に全力を尽くす。どうか安心していただきたい。」という力強い言葉もいただきました。

また、よく、プルサーマルは日本で初めて、と言われます。でもこれまで、実は、プルサーマルの事前了解をした県が3県あります。

じゃあなぜ、そういう県でプルサーマルをやってないんでしょうか。それは、事前了解した後に、東京電力・関西電力が不祥事を起こしたからです。プルサーマルが危ないということではなくて、電力会社が不祥事や不正を起こしたことから、その電力会社が信じられなくなりました。そのため、福島県や新潟県、そして福井県では、一度事前了解をしましたが、実際にはプルサーマル計画は進んでいません。

もちろん、佐賀県でも、九州電力で万が一にでも重大な事故や不正行為があった場合には、信頼関係は根底から崩れると思っています。今回の事前了解はそういったことのない、長年にわたる九州電力と地元との信頼関係に基づくものです。

それが前提ですということを申し上げています。それが覆されることになったときには、そもそも事前了解の前提が崩れると言わなければならないと思います。

ただ、プルサーマルの安全性そのものについていえば、他の自治体も了承していたものだということを理解していただきたいと思います。

もうひとつ、このプルサーマルは、数十年にわたって、ヨーロッパで実施されてきている技術です。プルトニウムを混ぜた燃料を使ったからという理由で起こった事故は、これまで一つもありません。

繰り返しになりますが、もともと、今もプルトニウムは燃えています。そして、確立された技術によって、数十年にわたってヨーロッパで実現されている、実施されているという事実。

これまでに事故がないということを、この機会にどうか皆さんにご理解いただきたいと思います。

ただ、ちょっと残念に思うのは、発電中に二酸化炭素を排出しない地球環境にやさしいものであるとか、他のいろんなエネルギーとうまく組み合わせることによって、エネルギーが安定供給され、原油高によって電気料金が大幅に上がるといったことが避けられるというプラスの面が、着目されことが、なかなか少ないということです。

だからこそ、こうした面を県民の皆さん方にしっかり伝えることを、国と電気事業者と、そして県とが一体となって、やっていかなくてはならないと感じています。

最後になりますが、以前、※ある会合で会場から「未来の子供たちに安心して残せるものと判断していいんでしょうか。」という質問がありました。

私はこう答えました。

「もちろん、結構です。」

私たち、そして子供たち、孫、ひ孫の世代まで安心して暮らしていくことができるという前提で判断しているということを、どうか理解していただきたいとおもいます。

あなたのご理解をお願いします。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

 

平成18年3月21日(火)

第147号「マンションのスロープ」

 

アクセス・インターナショナルという身体障害者関連機器の販売会社の社長の山崎泰広さんとこないだ会った。佐賀県のユニバーサルデザインの委員を務めていただいているからだ。彼自身が車椅子を使っているので、そういう視点からのアドバイスをお願いしている。

 

彼との出会いはもう10数年前にさかのぼる。僕が長野県にいたころだと思うが、深夜のラジオで、とてもお話のうまい、ある雑誌の編集長の方が出ておられた。それが彼だった。山崎さんは当時「アクティブジャパン」という日本初の障害者スポーツの雑誌の編集長。ラジオの向こう側の彼の話を聴きながら、それまで障害者のスポーツということにピンと来ていなかった僕は「いよいよこういう時代が来たか」と思った。すぐにその雑誌のバックナンバーを取り寄せた。スポーツの記事よりも、「障害者にとって本当に使いやすいトイレとは?」といった社会インフラに対する提言の記事のほうがむしろ印象に残った。とてもわかりやすく書いてあった。

 

その後、いろいろあって、僕はその雑誌から遠くなった。そして、また、いろいろあって平成15年からいまの仕事に就いた。福祉やユニバーサルデザインの仕事をしていくうちに、あのとき僕が読んだ「障害者にとって使いやすいトイレとは?」という記事を読んでみたくなった。それにもまして、あのときの彼に実際に会ってみたかった。秘書が懸命に探してくれて、やっと彼に会うことができた。彼は雑誌の編集長の仕事を終えた後、パラリンリックに選手として出たり、障害者向けのコンピュータの周辺機器の開発や販売を手がけるといった活躍をしていて、まさにイメージどおりの人だった。

 

即、彼に佐賀県のユニバーサルデザインの委員になっていただくようにお願いした。

 

彼があるマンションに住むことになったときの話をいまでも思い出す(ディテイルは違っているかもしれないがそんなにはずしていないと思う)。

彼があるマンションに住むことになった。ところがそのマンション、建物の入り口がバリアフリーではなく段差がある。これでは車椅子は入れないので、大家さんに、「自分でやるからスロープをつけさせてほしい」とお願いした。

大家さんは、いろいろなことを言ったらしいが最終的には「出ていくときにはそのスロープを撤去する」という条件でOKになった。これで入り口の行き来が自由にできるようになった。

数年後、彼がそのマンションを出ることになった。「お約束どおりあのスロープは撤去していきます」と大家さんに告げた。ところが、いざそれをはずそうとしたら、マンションの住民から反対運動がおきた。実は、そのスロープは、彼だけでなく、重い荷物を持った人やトランクを使う人や段差がつらい高齢者などいろんな人が使っていたのだった。「最後は大家さんにアタマを下げられました。ぜひ残していってほしいって。

最初は撤去が絶対条件だと言っていたのに最後は「ぜひ残していってほしい」という。みんなが使っているからなんですね。これがユニバーサルデザインっていうことなんです。」

彼は屈託なく笑う。

 

ユニバーサルデザインに関して、彼からアドバイスされていることで、いま県の担当部署に研究してもらっていることがある。ちょっと恥ずかしいので今は言えないがぜひとも早いうちに公表したいと思う。

 

 

ふるかわ 拝

 

 

 

平成18年3月14日(火)

第146号「視察有料化 是か非か」

 

横浜市がこれから視察の受け入れを有料化するという記事が出ていた。これについて、いろんな自治体の友人から感想を求められている。

 

僕は、「自治体同士は無料で、でも、NPOなど民間の活動団体については、有料視察制度があっていい」と考えている。

 

佐賀県もおかげさまで視察が増えている。県内企業が開発した製品を県が試しに使ってみるという「トライアル発注」がいちばんだと思うが、予算の使い残し奨励や自発的に人員を削減したらその分事業費に振り向ける制度など新しい行政の仕組みなどについても視察や照会は多い。

こうしたところへの視察は、佐賀県としては積極的に受け入れるようにしている。何よりも職員にとって、自分たちがやっていることが他の自治体のモデルになっているということは励みと誇りにつながると思うし、これまで、佐賀県としても、いろんな新しい行政のノウハウをほかの県に習ってきた、そのお返しもしなければならないと思うからだ。

 

自治体には同業他社がある。ほかの自治体と切磋琢磨することは、国にはできず、自治体にしかできない。しかし、全日空と日本航空が競争する、というのとはちがって自治体同士の競争はそれぞれの住民の方を対象にした事業の場合は本当は競争ではない(企業誘致や観光振興なんかはライバルだけど)。

ある分野で、住民にとってよりよい仕事のしかたなり実のある事業を進めていこうとするとき、成功している、または先進的に取り組んでいるほかの自治体の動きはとても参考になるし、それをまねされたからといってただちにそのモデル自治体にとって困るということにはならない。社会全体がよくなるためなら、必要な協力をする、というのがお互いのルールになっているように思う。

 

そういう「社会的な知」については、共有する、というのが自治体の共通認識ではなかったのだろうか。

 

佐賀県内には行政視察を積極的に受け入れている自治体もある。嬉野温泉のある嬉野市がそうだ。谷口市長は、全国の自治体や議会に対して、視察にお越しください、と案内状を出しておられる。嬉野市は先進的な取り組みも多く、視察のネタには事欠かないし、観て泊まっていただければ地域にとってプラスになると思えばこそ、こういう発想が生まれてくる。

 

こんな例もあった。2月12日(日)午前10時30分、さる政府高官が佐賀県庁を訪問された。なぜ、この時間だったか。その方に、東京発の佐賀便でお越しいただくため、だった。佐賀県庁で視察を受け入れる場合、「佐賀県に来ていただくからには、できるだけ、佐賀便を使える時間設定に」とか「佐賀県内にお泊りいただくことを条件に視察や研修会を受け入れている」ということをお願いするようにしている。

これは形を変えた有料化といえなくもない。でも、行政機関がいくばくかの収入を得るよりも、視察を通じて、地域に還元されるほうがより意味があるのではないかと思う。

 

横浜は東京に近い。横浜市を視察してもお泊りが東京になってしまうケースが多く、横浜市としての経済的なメリットがないということも今回の決定のひとつの要因なのではないだろうか。

 

ただ、民間機関については、事情が異なると思う。佐賀県の場合、たとえば宅老所や自閉症の療育機関への視察が多い。

ただでさえぎりぎりのスタッフでやっておられるところに、何組も視察が来られると対応にも困るし、利用者の方にもご迷惑をおかけすることもあると思う。こうしたところの視察については、僕は有料化があってもいいのではないかと思う。

数年前、バリアフリーによる旅行の勉強のために伊勢志摩バリアフリーツアーセンターに行ったことがあった。車椅子でも旅行できる環境を、というその精神に驚き、取り組みの熱心さにも舌を巻いたが、さらに新鮮だったのは資料代としてひとり当たり1500円(いまは2000円)納めることになっていたことだった。ただ、そのセンターの運営をしているNPOはこの収入が貴重な自主財源になっているのだという。こういうのは理解できる。ちなみに海外で視察をする場合にも中に入った旅行代理店が視察先に何がしか支払っているケースが多いと聞く。寄付として、かもしれないが。

 

ところでふと思ったのだが横浜市の職員が他の自治体に視察に行く場合のことだ。いったいどうするのだろう?

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

 

平成18年3月7日(火)

第145号「平原綾香が来たサガン鳥栖開幕戦」

 

先週の土曜日は、待ちに待ったJ2のシーズン開幕戦。われらがサガンはホームでコンサドーレ札幌と戦った。

 

今年のサガン鳥栖は去年とは違う。補強もかなりのものだし、専門家に聞いても今年のサガンは昇格候補で、とにかく「つなぐサッカー」をめざすという点では、J2トップクラスでは、という評価をいただいている。

結果からいえば0-1で負けた。残念だ。でもそれはもういい。次に勝てばいい。ディフェンスの金選手のがんばりがうれしかったし、あとは、ユンジョンファンから新居にパスがちゃんと出るようになれば、ばっちりのはずだ。

このほか、この日、僕にとっては収穫があと二つあった。

 

ひとつが、サガン鳥栖松本育夫監督の言葉だった。試合前の激励会でこんな挨拶をされた。

「48試合に全勝することはむりでしょう。でもすべての試合に全力を尽くすことはできます。そういうチームをめざします。」

なんか仕事にも使えそうだな、と思いながら聴いていた。挨拶の最後にはこんな言葉もあった。

「監督やコーチが引っ張っていくチームでなく、後ろからみんなが背中を押してくれるようなクラブにしたい。」

聴いていてしびれた。

もうひとつが、サガン鳥栖の開幕戦のオープニングに『翼をください』を唄うためにきてくれた平原綾香さんとお話をすることができたことだった。

平原さんが属するドリーミュージックの依田社長が、サガン鳥栖の運営会社サガンドリームスの株主で、鳥栖スタジアムにも看板を出していただいている。そういう関係があり、井川社長が相当深くお願いして、このオープニングセレモニーへの出演となったらしい。そういうことをよく知ってか、「会社を挙げてサガンを応援しています。」と、『翼をください』を唄うため、スタジアムの真ん中に登場した平原さんは1万5千人を超える大観衆に向かってそう話しかけた。しかも、それだけでは終わらなかった。「私のマネージャーは鳥栖出身。だから身近に感じる。」「もともと平原家の先祖は鳥栖に住んでいたこともある。」そこまで言ってくれたのだった。

それに先立って、平原さんと15分くらい話をさせてもらった。21歳とは思えない落ち着いた話しぶりと、でも随所に垣間見える"だたの若い娘とは違うセンス"の奇妙な並存が不思議感を漂わせていた。

こういうときに有名人を呼ぶことについてはいろんな意見があるかもしれない。でも平原綾香さんがオープニングセレモニーに来てくれて、あれだけのコメントをしてくれたということは、なんかサガン鳥栖が一流のクラブに近づいた証のような気持ちになった。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

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