Official Website

power-full.com

Home  Profile  Concept  My Opinion  Contact

週 刊 y a s u s h i

2017年2月27日(月)

週刊yasushi 臨時増刊号「特集 どうする民泊!」

 

民泊について自分なりに考え方をまとめてみた。僕は現在検討されている住宅民泊事業法案が必要との考え方に立っていることをまず申し上げたうえでいくつかの論点について述べたい。

 

⑴  民泊はすでに存在していることを考えれば認めるべきでは?

 そもそも外国人旅行客を中心にすでに民泊は日本に存在し、使われている。この事実を認めた上で、どのような民泊なら認められるのかを考えたほうが現実的と考える。そもそも住宅として使われているものを時々他人に貸してそれにより対価を得ることそのものを全面的に禁止してしまうのは財産権に対する制約としては厳しすぎるのではないか。

であるとするならば、あとは程度と手続き。どれくらいまでなら認められるのか、というときに、年に半分以上貸したのではもう住宅とは言えないということで180日以下とする、というのは一つの理屈だと考える。

 

⑵ 民泊を認めなければどうなるか

 認めなければどうなるか。現時点で我が国に既に存在している民泊が地下に潜ることになる。また、民泊を認めないとなると、いま民泊させているところをチェックして旅館業法違反のところはやめさせないといけなくなる。

それを誰がやるのか?いささかなりとも現場を知る者としてはそんなことはできない、と言いたい。

 

⑶  旅館業法を運用している現場で想定される悩み

 旅館業法を担当しているのは都道府県知事、つまり県庁。担当課は保健福祉部の生活環境課。そして現場は、保健所。つまり保健所の職員が旅館業法を運用している。

この職員たちは他の業務と兼務の中で旅館業法を担当していることも多い。なので、ここの現場に過重な負担がかかるようになるとうまく回っていかない。

今回の法案では、許可制ではなく登録制と言う簡単な方法で住宅民泊事業が開始できる割には知事に与えられている権限は強い。

となると住民としては何かがあれば保健所にお願いすれば何とかなると期待してしまうかもしれない。しかしながら業務停止命令などそう簡単にはいかない。

と考えると、住民の苦情の行き先を明確化しておかないとすぐに行政機関に通報が行くようなことになりかねない。この辺は実際の運用をやっていく際に気をつけなければならないことだと思う。

 

⑷  民泊を禁止する方法

一方、旅館ホテルからではなく、マンションや閑静な住宅地域にお住まいの方から民泊はやめてほしいという声を聞く。

確かにマンションでのトラブルはあると聞く。それに対しては、マンションの住人たちは管理組合規約を変更して民泊禁止にすることが可能だ。

また、地域として民泊を禁止するなら都市計画法上の特定用途地区に指定してホテル・旅館の立地を禁止すれば民泊も禁止できる。

さらに、生活環境の悪化があれば都道府県等保健所を設置している地方自治体が条例により禁止区域の制定が可能、というのがいまの法案だ。

旅館ホテル関係者からは、生活環境の悪化だけでなく、民泊による部屋数の供給過剰状態になった場合などにも地域経済的な観点からの規制がかけられるようにすべき、また、市町村が条例制定できるようにすべきとの声が出ている。

気持ちはよくわかるが、旅館ホテルの需給調整はもちろんのこと、多くの経済的な観点での需給調整は行われなくなっている今、民泊だけをその対象にすることが果たして妥当なのかと思う。既存の旅館ホテルに影響が大きいのは民泊よりも新設される旅館ホテルだと思う。それは制限をせずに民泊だけ制限する、というのはなかなか理屈が立たないのではないかと思う。

 

⑸  泊数の数え方

今回の法案では年間の半分の180泊以下しかお客を泊められない、という内容になっている。

自民党の部会では、180日の数え方について、1泊2日の場合、2日と数えるのか1日と数えるのか、ということが議論になった。

それを1日と数えるならば、可能性としては360日お客様を取ることができるではないか、という意見もあった。

確かに懸念はその通り。しかし、僕はそれは1泊2日の場合は、1日と数えるべきだと思う。

理由は2つ。

1つ目は、いまの法案では360泊泊められるわけではなく、180泊しか泊められないことになっている。つまりはお金を得られる機会を180回に制限しているということだ。これは、本来用途は住宅なのだから、一年の半分以下しか他の用途に使ってはいけないという考え方とも一致する。

もう1つは、他の国の立法例を見ていても、すべて日数の数え方は、今回の法案と同じだから、だ。日本だけ別の考え方にする必要はないだろう。

となると、この住宅民泊、稼働率が絶対的に50パーセント行かない業態となる。

本当にそういう業態が、旅館やホテルを駆逐することになるのだろうか。そもそもそうなっている国があれば勉強したいと思う。

 

⑹ 旅館業法の規制緩和を

民泊が制度化されれば、旅館やホテルとのイコールフッティングも問題になる。

旅館やホテルは消防法や旅館業法などを始めとする厳しい規制を守りながら営業を行っている。住宅として作られた物を使わせると言うのとでは規制の厳しさが違う。

そこが不公平ではないかと言う声がある。

その通りだと思う。民泊に使う建物でどうしても規制強化しなければならない部分も出てくるかもしれない。一方で重要なのは、これまでの規制が厳しすぎたのではないかと言う反省の上に立って既存の旅館やホテルに対する規制の緩和を検討することが必要なのではないか。

必ずや現場の経営者からはいくつもの規制緩和項目が上がってくるのではないかと思う。

今回の法案をまとめるに当たっては、本来はこの旅館業法の規制をセットにすべき、という意見が関係者から強く出ている。スケジュール的に間に合わない、というのであれば、必ずそのことに取り組むことを政府に約束させるべきだと考える。

 

⑺  逆転の発想

また、既存の旅館やホテルの経営者は、仮にこの住宅民泊が制度化されれば逆に攻めていくこともできるのではないかと思う。旅館業法ほど厳しくないわけであるから、ある家や部屋を自分たちが管理する民泊物件として提供するということも考えられるのではないか。

民泊の最大の悩みは掃除だといっても過言ではない。

その悩みに対して、既存の旅館ホテルはしっかりと日々対応しておられる。

こうした強みもあるのではないか。

「もしこの法律が施行されたら、うちは従業員の寮を民泊の部屋として提供しますよ」。民泊解禁反対を訴えに来られたある経営者は、僕にそう言われた。

ホテルや旅館が長年かけて築き上げた信頼とノウハウはそんなに捨てたものでは無いと僕は信じている。

また、この法律が施行されたら、業態転換を考える、というところも出てくるかもしれない。確かに、ペンションなどはもともとが住宅からスタートしているし、ありうるかもしれない。

 

脈絡はないが現時点での住宅民泊についての自分の考え方をまとめてみた。

 

今回の法案についてAirbnbは厳しいコメントを出している。

もし、今回の法案が成立せず、また内容がプラットフォームに対してより厳しい規制を課すようなことになれば、日本の事業はリスクが高すぎるとして日本市場から撤退することも選択肢としてあるのではないかと僕は思っている。

そうなったときどういう反応になるか。

中国でGoogleが使えないことを僕らは笑うが、Airbnbが使えない国になると言うのは旅する人たちからみたら、きっと不思議に見えるようになるだろうと思う。ちなみに中国ではAirbnbが使えます。

 

 

次の3回目の会議がいつになるのか、現時点ではまだ連絡は無い。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

2017年2月27日(月)

週刊yasushi 第707号「民泊」

 

住宅民泊事業法案がいよいよ大詰めになってきた。

自民党内でもかなりの賛成、反対があり、2度、全体での会議を開いても決着がつかなかった。

今週、三たび議論がなされることになっている。

自民党は、徹底議論をした上で、決める時は決める、というのが十八番のはずだ。そう期待したい。

 

 

僕は一定の条件を満たしたものについて民泊は認めた方が良いと思っている。積極的な理由と消極的な理由両方からだ。ただ、長年旅館やホテルをされてきている方々に大きな不安が起きているのは事実。先日も若手の旅館経営者の方々とお話ししたが、思っていた以上に、情報が届いていないこと、わからないだけに不安が増幅していること、を感じた。

 

僕が認めるべきだと思う積極的な理由としては、いわゆるシェアリングエコノミーのシンボルの一つであるこの民泊をしっかり位置づけることによって、新しいビジネスが生まれてくる可能性がある、と思うからだ。ICT技術の進展によって可能となりつつある新しいビジネス。なんでも野放図に認めればいいというものではないができる限り我が国に実装していったほうが社会の成長と暮らしの満足につながると思う。

 

LCCが入ってくるときの議論を思い出す。

格安の運賃で乗客の安全が守れるのかという議論がずいぶんあった。しかしながら今やLCCは日本の空を飛び、そして佐賀県を始めとする日本の多くの地域の観光の牽引役となっている。民泊は、「旅館やホテルが立地するほどの需要は無いかもしれないが、需要が全くないわけではない」という地域からすると地域の発展に大いに寄与する可能性は十分にあると考える。

認めるべきと考える消極的な理由は、すでに民泊はある程度広がってきているからだ。今のままグレーゾーンにしておくよりも民泊を一定のものについては正面から認めるほうが逆にダメなものの規制ができると思う。その上で、ここが大事なのだが、既存の旅館ホテル業に対する規制緩和を大胆に行っていき、イコールフッティングを目指すべき、と僕は考える。

 

お話をしていると先日報道された民泊専用マンション、あんなものが認められるのか、という声が多いと思う。

あれは東京都大田区という、民泊がすでに認められている国家戦略特区だからできることであって、今回の法案はそれを一般化しようとするものではない。しかし、自民党の議論でも地元でもこの声が多い。

 

このようにこの法案の内容がまだまだ関係者にすら理解されていないことを感じる。

 

お話を聞く中で、「街の酒屋さんが潰れていったのと同じ流れになるのではないか」という不安の声も耳にした。その心配ももっともだと思う。

諸外国の状況を見ているとそうはならないと思うが可能性が全くないとは言えない。

こうした不安の声にしっかり応えていくことも必要だ、と感じた。

 

 

長くなるのでここまでにするが、関心のある方は別稿(臨時増刊号)を起こすので是非読んでいただければありがたいと思う。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

 

2017年2月20日(月)

週刊yasushi 第706号「1億3,200万円は高いか」

 

(今回のは長いです。)

現在、佐賀県立美術館で池田学展が開催されている。ここに展示されている彼の最新作『誕生』をこのたび佐賀県が1億3,200万円で購入することとし、そのための予算を今回の議会に提案したと言う報道がなされた。

 

このような報道がなされると「高すぎる」「そんなお金があるのなら福祉に回せ」「税金をもっと下げる」「高額な絵画を購入するためにその他の文化予算がカットされるのは納得できない」

などという声が出てくるかもしれない。

ある意味当然だとも思う。確かに高いし。

しかしながら、僕は、そういう言う声があることをわかった上でも今回、購入することとした山口知事の判断を支持したい。

ちなみに今回の購入によって、その他の文化関係の予算が削られたと言う事はないだろうと思っている。予算編成の実務に携わってきたものとしては、そう思う。

あくまでも今回の購入は臨時的なもので、財源も知事の頭の中でしっかり確保されているはずだ。

例えば、ふるさと納税が予想以上に入ってきている、とか。

なので、既存の文化政策や福祉政策などに影響を及ぼす事は直接的にはないと考えている。

 

という前提に立って賛成する理由を2つ述べたい。

 

1 池田学氏は多久市出身の、もはやもはや世界的と言っていい画家である。その彼の本格的な展覧会が佐賀県立美術館で本邦初で開かれたこと自体がたいへん素晴らしいし、そこに開館以来と言っていいくらいたくさんの観覧者の方が来ていただいているのもいかに県民の支持を得ているか、を感じさせる。

 

彼の作品のいくつかには生まれ育った多久市の風景を髣髴とさせるものがあるし、今回の展覧会においても普通の作家ならとてもここまでしないだろうと思うほど熱心に観客や地域の方々との交流をしていただいている。

それはそれで嬉しいことでもあるし、一方、池田学氏からしても、現存作家は、物故作家と比べてなかなか正当に評価されることが難しい中、地元の県による評価は大変な励みになり、今回の購入によってさらに佐賀県のことを大切に思っていただくことになるのは間違いないと思う。

 

2  岡田三郎助の『裸婦』を購入した時に起きたことを考えれば、今回の購入はその絵画の価値以上のものを生み出すと思われる。

『裸婦』を手にしたことで、佐賀県立美術館は、他の名画を借りやすくなった、と言っている。

いいものを持っていればいいものを借りやすい。これが美術界の基本だ。逆にいいものを持っていればいい美術館から貸してくれと言われることも出てくる。

近代日本絵画においては、『裸婦』を手に入れたことでそういうことが起きている。今回、『誕生』を購入できれば、現代アートの世界においても佐賀県立美術館は、素晴らしい作品を借りることも可能になる。

こうしたことができるようになることにより、佐賀県にいながらにして身近に近代や現代の名品に触れることが出来るようになるのだ。

これが地域における美術の裾野を広げることにもつながっていくし、子供たちの将来の可能性を高めることにもつながっていくと考える。

 

以上端的に理由を2つ述べたが、今回の購入が議会によって認められれば佐賀県の可能性がさらに広がっていくことにつながると考える。

 

その上で夢を二つ語りたい。

一つは、佐賀県が生んだ現代デザインの巨匠である吉岡徳仁氏。佐賀市生まれで有田工業高校卒業である彼の作品もぜひ佐賀県内に増やしていければと思う。

 

もう一つが、例えば、有田を舞台にして、「ありた現代芸術トリエンナーレ」的な、ぶっちゃけて言えば瀬戸内国際芸術祭のようなものができないだろうか、ということだ。

吉岡徳仁さんを総合プロデューサーにして。

 

こうしたことを夢見ることが出来るのも今回の提案があったからだ。県議会の判断を待ちたい。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

2017年2月14日(火)

週刊yasushi 第705号「レジャーホテルの悩み」

 

先日レジャーホテルの総会に出席した。レジャーホテルと言うよりラブホテルと言った方が一般的にはわかりやすいかもしれない。この業種は旅館業法以外に風営法の適用を受けている。なので様々な規制がかけられている。

法律的には店舗型性風俗特殊営業という分類になっているこの業種。以下レジャーホテルと呼ぶがいろんな悩みを伺ってきた。

 

レジャーホテルの悩みの1つが広告禁止問題。

レジャーホテルは広告が禁止されている。それはそれで理解できないわけではないが、旅行雑誌に載せることもダメなのだと言う。

予約のお客様を取ろうとしても『じゃらん』に載せてはいけない、となると、うーむ、という気もする。

 

載せてはならないのは旅行雑誌だけではない。求人雑誌もダメらしい。

例えば求人するとき、「ホテル〇〇」と書くとホテルの宣伝になるからいけない、と言われているという。ではなんと書くのか。そのホテルを経営している会社の名前、「〇〇産業」と書くのだという。

しかし、働こうと思った人が、「〇〇産業」という名前を見て勘違いすることだってあるだろうし、勤務場所にホテル〇〇」と書くほうが労働者保護になるのではないか、という気もする。

 

このほか、この業種は風営法適用ということで金融庁が所管している銀行や信金などの金融機関は融資したがらない、というか融資しないらしい。その総会の時にも融資実績のある、金融庁所管ではない金融機関の方が来られていた。

 

人手不足だから外国人を雇いたいのだが、という話もあった。ただ、風営法適用業種だと外国人雇用は難しいようだ。接客をするわけではなく、清掃業務などをやってほしいということなのだが、ハードルは高そうだ。

 

ところでレジャーホテルとは何か。定義はいくつかパターンがあるのだが、例えば食堂がないこと、というのもその1つ。

逆に言えば、食堂(らしき)ものを作っておけば、あとは自動チェックイン、チェックアウトであってもレジャーホテルにはならずに済む。

最近、自由に朝食をどうぞ、というビジネスホテルが増えているがあれは1つにはレジャーホテル適用除外対策の要素もあるという。

 

最近ではレジャーホテルにインバウンドのお客様をお迎えしたり女子会を開くようなことも行われている、と聞く。業態変更するところも増えていると聞くが、それなりのニーズと規制の下に存在しているこのレジャーホテル。

時代に応じた対応も求められるように思う。

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

2017年2月6日(月)

週刊yasushi 第704号「トランプ大統領の新しさとなつかしさ」

 

 

トランプ大統領が就任して世間を騒がせている。トランプ大統領に関して、僕が漠然と感じていたのが「新しさ」と「なつかしさ」。

 

まず、「新しさ」について。

トランプ大統領が政治家らしくないと思えて仕方ない。やっていることが政治家っぽく見えない。そこが新鮮。最近なぜそう見えないのかやっとわかった。ちょっといいにくいことであるのだが、トランプ大統領は選挙の時にやると言ったことを当選後も全てやろうとしている。ここなのだ。

選挙の時はそれらしきことを言うけれど、実際当選してみたら「なかなか思ったようにはいかない」、と言い訳するのが政治家の姿のイメージだとしたら、トランプ大統領はそれとは違う。

そこが「新しさ」なのではないだろうか。

 

では「なつかしさ」とは。

トランプ政権は要するに「鳩山政権」なのだ。

あの民主党鳩山政権が誕生した時、確かに高揚感はあったが、くり出す政策がはあ?というものが多く、しかもしょっちゅう変更されて、当時僕は佐賀県知事だったが政府から打ち出されるコメントをにわかに信じることができなかった。

今のトランプ政権も次から次に大統領令を出しているが、裁判所でこれだけ否定されているのは、政権内部での事前の検討が足りないからだと思う。

両方の政権に共通なのは、政務調査会の不在、だと思う。

もちろん米国は大統領制だからわが国とは異なるが、日本の民主党政権は政権を取った後、党の政務調査会を廃止し、政策決定をすべて政府に一元化しようとした。と言いつつも実際にはそうならず党の実力者が実権を持つ構造になってしまい、とうとう政府の間での政策調整が機能しないと言う現象が起きていた。

高速道路無料化問題などがその典型だ。

 

両方の政権に共通のもう一つの要素は官僚機構を使えてないことだと思う。専門家集団をうまく使わずして政権運営はできないという事は日米共通なのではないだろうか。

 

 

 

 

ふるかわ 拝

 

 

 

 

Copyright (C)  power-full.com All Rights Reserved.

<掲載画像の無断転載・複製を一切禁じます>